MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『午後からはワニ日和』『ダチョウは軽車両に該当します』

2013年10月31日 | BOOKS
『午後からはワニ日和』
『ダチョウは軽車両に該当します』
似鳥 鶏・著
文春文庫


 動物園を舞台にしたミステリー。
 一風変わっている登場人物たちの面白さと、動物園の裏側を見せてもらえる「バックヤードツアー」のような楽しみがあるシリーズです。
 第1弾の『ワニ日和』よりも第2弾の『ダチョウ』のほうが、スリリングな展開になっています。


 とても個性豊かな登場人物たちなので、その後も気になります。
 あんまり動物園で事件が起きたら困りますけれど、続編、期待しています!
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『絵本処方箋』

2013年10月29日 | BOOKS
 読んだことのない本は読みたくなりますし、読んだことのある本はまた読みたくなります。

『絵本処方箋』
落合 恵子 著
朝日新聞出版


 「処方箋」とは、まさに名言。
大人の疲れた心に、子どもの悩む心に、思春期の傷つきやすい心に、73冊の絵本が処方されています。

 読むと涙が出たり、笑顔が戻ったり、ふと手をつなぎたくなったり、電話をかけようと思ったり。
 絵本の本棚は、家族にとって心の救急箱なのかもしれないですね。
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『サエズリ図書館のワルツさん』シリーズ

2013年10月27日 | BOOKS
 10月27日は「読書の日」



『サエズリ図書館のワルツさん 1』
『サエズリ図書館のワルツさん 2』
著者: 紅玉いづき
イラスト: sime
星海社

 図書館もの、書店ものに惹かれてしまう私ですが、今回の『サエズリ図書館のワルツさん』もタイトルに惹かれて読みました。

 紙でできている「本=書物」が作られない・手に入らない時代が来たら、どんなにか寂しいでしょう。
 私はデジタル書籍は、目がチカチカしてちょっと苦手。
 それでも、「本」が手に入らなくなったらデジタルでも読まずにはいられないと思うのですが。


 本を作るために必要な、材料・情報・作り手、管理・修復する人たち。
 もしも、そのどれかが欠けてしまったら、私たちは本に親しむことのできる毎日を失ってしまうということを、今まで考えもせずに過ごしてきました。
 あの震災後の福島の状況が主要都市で起きたら。世界からの流通が途絶えたら。
想像もしたくないけれど、この国の文化も教育も生活も一瞬で滅茶苦茶にしてしまえる恐ろしい技術が世界にはあるということを、あらためて認識しました。

 表紙が可愛すぎてラノベ(ライトノベル)に分類されてしまうかもしれませんが、これは本を愛する多くの人に読んでもらいたいと思います。
 私は第2巻の「チドリさん」が好きです。

<ためし読み>
紅玉いづき『サエズリ図書館のワルツさん』 Illustration/sime

 第1話がためし読みできます。

<関連記事 (2014.01.10.追記)>
「ナイト・ライブラリナイト さえずり町の夜」 - MOONIE'S TEA ROOM
 2014年1月、毎日新聞(大阪朝刊)の「読んであげて」コーナーで連載の、「サエズリ図書館」を舞台にした物語。
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『メモリー・ウォール』

2013年10月25日 | BOOKS
 短編なのに、長編小説よりも深さを感じさせてくれる物語がここにあります。
 読んでいるときは涙腺が緩んだりしなかったのに、布団に入って隣のぬくもりを感じたら、涙がぽろぽろ落ちてしまいました。
 生きていること、家族がいること、いろいろなことが愛おしくなるような読後感です。

『メモリー・ウォール』
アンソニー・ドーア
新潮社


 6つの短編が収められています。

「メモリー・ウォール」
「生殖せよ、発生せよ」
「非武装地帯」
「一一三号村」
「ネムナス川」
「来世」

 6つの物語はそれぞれ、南アフリカ・アメリカ・朝鮮半島・中国・ドイツ・リトアニアというように世界中を舞台にし、子どもから死を迎える老人まで、さまざまな人物を描いています。

 一番衝撃だったのは、表題作「メモリー・ウォール」。
 近未来の南アフリカで老若男女の人生が交錯する「記憶」の物語です。
 記憶を失いつつある老女の過去の人生と、他人の記憶を盗み見るためだけに生かされている少年の残り短い人生が、一つの家族のこれからの人生・未来へとつながっていきます。
 ラストはおだやかで、何度も出てくる白い色が、記憶を失ったことでの平穏を感じさせます。

 不妊治療を扱った「生殖せよ、発生せよ」は、夫婦両方の立場・感情、そして治療結果を、まるでノンフィクションのように追いかけていて、自分の体験のように苦しく、切なく、祈りたくなる物語です。

 ほかの物語も、老いていく命と次の世代、さらに若い世代が、分かり合えないながらもつながっている。そして、その命が自然や生きている場所とつながっていることを、さらりと描いています。
 この語り口は翻訳者の訳だからなのか、原書も気になりますね。


 それにしても、作者アンソニー・ドーアは1973年生まれですから、私よりも3つ上なだけ。
 なんだか悔しいほどの才能です。


<関連ページ>
The writings of Anthony Doerr
 著者のホームページ。(英語)
 来年5月に「All the Light We Cannot See」という新作が出るようです。
 Booksを見ると、英語版著書の装丁も素敵です。
「Memory Wall」は、化石の写真。「なるほど!」という表紙です。
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『花びら姫とねこ魔女』

2013年10月24日 | BOOKS
『花びら姫とねこ魔女』
作/朽木祥 絵/こみねゆら
小学館


 お姫様好きの女の子たちと、かつての女の子である女性たちに。

 私の好きな『引き出しの中の家』の朽木祥さんのお話に、こみねゆらさんの素敵なイラスト、お姫様と妖精と猫とお花……女の子の大好きな世界です。

 この絵本のテーマは「とくべつ」。
人と違うから「とくべつ」?珍しいから「とくべつ」?高価だから「とくべつ」?可愛いから、お姫様だから「とくべつ」?
 お姫様の「とくべつ」探しの苦労は、現代の女の子にも共通する悩みでもあると思います。

 自分にとっての「とくべつ」って、なんでしょう?

 全部の漢字に「ふりがな」つきで、80ページ。絵本としては、読み応えのある1冊です。
低学年から楽しめますし、大人にも魅力的な1冊になっています。
 おしまいのおしまいにクリスマスが出てきますから、クリスマスのプレゼントにもいいですね。
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『季節七十二で候。』

2013年10月23日 | BOOKS
『季節七十二で候。』(きせつ しちじゅうに で そうろう。)
著者 : 大田垣晴子 (おおたがき せいこ)
出版 : メディアファクトリー


 ほのぼのとしたイラストで、日本の移りゆく季節を教えてくれる1冊です。

 表紙にはこう書いてあります。

一年を十五日ごとにわけて季節を表した「二十四節気」。それをさらに約五日ごとに分けたものが「七十二候」。
 中国由来の、でも日本の気候に合わせられた暦です。

       


 「二十四節気」が章のタイトルになって、それを「初候」「次候」「末候」の3つに分けて「七十二候」になっています。
 たとえば、今日(平成25年10月23日)は、二十四節気では「霜降」。
 ぐぐっと秋が深まって冬に近づくころです。
この章の「初候」は「霜始降(霜が降り始める)」、「次候」は「霎時施(時雨れる)」、「末候」は「楓蔦黄(黄葉する)」。
 字を見るだけでも「なるほど、こういう季節よね」って感じがしますし、イラストとエピソードにも「そうそう!」と共感するところ満載です。

 作者と娘さんが親子で季節感を楽しんでいる様子が、とっても素敵。
 「七十二候」って、漢字をどう訓読したらいいのかも分からない暦だと思っていたんですけれど、「ふりがな」つきで、さらに生活に根ざしたイラスト入りなので、本当に目で見て分かる面白さです。
 一気に、「七十二候」が身近になります。

 ひょいと持ち歩けるように、文庫になると嬉しいなぁ。

 
<参考>
七十二候 - 今日は何の日~毎日が記念日~
 1874(明治7)年の「略本暦」による七十二候が紹介されています。
国立天文台 暦要項
 日本のいろいろな暦について書かれています。(でも、「七十二候」はありません。)
 今年(平成25年度)の「二十四節気」はコチラ>暦要項2013
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『おやじ女子図鑑』

2013年10月21日 | BOOKS
 「おやじ」なのに「女子」ってところが、面白いと手に取りました。
 イラストと短いエッセイで、いろいろな「おやじ女子」の想いを知ることができます。

『おやじ女子図鑑』
フカザワナオコ / 著
幻冬舎


 わたしは既婚で子どももいるけれど、「おひとりさま」の著者の気持ちも分かるところ多々あります。
 「美魔女みたいにはなりたくない」「テレビの中のイケメンの基準が分からない」なんて、非常に同感。

 男性と女性の「こうあるべき」という壁が低くなりつつも、やっぱり一人一人の頭の中には「女子はこうあるべき」「この年齢だったらこうあるべき」という「べき思考」が深く根を張っていることも事実。
 それでも、基準は人それぞれで他人があれこれ言いすぎるのはダメですよね。
 私自身も「こうあるべき」と思う大人の女性になれているかどうか、ちょっと首をかしげてしまいますし。
「おやじ」みたいだったり、「女子」のまま成長が止まっている部分もあったり、アラフォーでも皆いろいろですよね。
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来年のカレンダーとスケジュール帳

2013年10月19日 | 季節
 今年も残すところ2か月と少し。
 昨日、100円ショップで来年(2014年)のカレンダーとスケジュール帳を買ってきました。

 自分の好みが分かっているので、即決。
 スケジュール帳は、文具店のものよりも100円ショップのもののほうが無駄がなくて薄くてコンパクトで使いやすくて、ここ数年はずっと100円ショップのものです。
 カレンダーは、子ども3人のスケジュールを書くので、予定を書く欄が大きいものを選びます。こちらも、ほぼ去年と同じ形でイラストが違うものを選びました。畳んだ時に薄いので、育児日記代わりに保管するのに便利なデザインです。

 100円ショップで買うなら、デザインが豊富にある今の時期がおススメですよ~!


 さてさて、来年は何があるでしょう?
 実は、「人生初体験」のことも、既に来年の予定に入っています。ちょっとドキドキ。
 初めてのことや新しい年を待つ楽しみって、何歳になってもちゃーんとあるものですね。
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『心にしみるお母さんの話』

2013年10月18日 | BOOKS
 図書館の書架の前で読んで、思わず泣いてしまいそうになりました。

『心にしみるお母さんの話 3年生』ポプラ社

 大きな母の愛を感じる短編集です。

 娘のために『雨の夜のるすばん』という話を探していて、見つけました。
 『雨の夜のるすばん』は、川村たかしさんの作品で小学校4年生の教科書に収録されていたものですが、なかなか図書館では見つからず
、やっとみつけたのが『心にしみるお母さんの話 3年生』に収められている 川村たかしさんの「るすばん」という短編でした。
 こちらの本は1997年の発行ですから、教科書の「雨の夜のるすばん」よりも前に書かれたものでしょう。娘曰く、ところどころ言い回しが違っているということですから、「るすばん」を少し書き換えたのかもしれませんね。
 1997年と言えば、もう平成ですけれど、「るすばん」のお話は私が子どもだったころよりも前の物語ですし、そのほかのお話も懐かしい昭和の香りがします。

 どのお話も素敵なのですが、『忍者母さん、けんざん!』という村山早紀さんの短編が素敵で、久しぶりに読み聞かせをしてしまいました。
 途中で自分が泣きそうで困りましたけど。

 このシリーズは、1年生から4年生まで全4巻、ポプラ社から出ています。
 今度図書館に行くときは、大きめのハンカチを持っていこうかな。
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『お面屋たまよし』『お面屋たまよし 彼岸ノ祭』

2013年10月15日 | BOOKS
『お面屋たまよし』
『お面屋たまよし 彼岸ノ祭』
著者: 石川宏千花
講談社 YA! ENTERTAINMENT

 「YA(ヤングアダルト)」という若者向けの分類の本ですが、大人でも十分楽しめる時代ファンタジーです。

 自分のなりたい姿になれるが "曰くつき" という「妖面」を商う、二人の若者が主人公。
「妖面」を介して、普段は隠されている欲望や憎しみ・悲しみが表面化します。
 そんな負の側面を持つ一方で、人間の良さ・温かさにも気づくことができる1冊になっています。

 彼らを庇護する、一風変わった とある "眷属" のやりとりが、魅力的。
 人間ってきっと、気味が悪くて、馬鹿で、それでも傍にいたくなる……そんな存在なのかもしれないですね。


<追記 2020.01.30.>
 「眷属」という言葉を改めて調べてみました。
・一族・血族
・神などに仕える従者・使者・神使(眷属神)
 上記の意味から、最近は「人ならざるもの・妖の一族」のような意味で使っているように思います。
 ファンタジーって、人ではないものを登場させることで「人間」を描いているのかもしれないですね。
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『ちいさいおうち うみへいく』

2013年10月13日 | BOOKS
『ちいさいおうち うみへいく』
エリーシュ・ディロン作 /たがきょうこ訳 /ひらさわともこ絵
福音館書店

 なんとも、なんとも、可愛い物語。
 小学校低学年向けの「ランドセルブックス」というシリーズの1冊で、絵本が大好きな子どもたちの「絵本から物語へのステップ」としてピッタリな素敵なお話だとおもいます。
(自分が小学校に入ったばかりに読んだ『みるくぱんぼうや』や『ふらいぱんじいさん』を思い出します。)
 大きさも厚さも装丁も絵本のようですが、絵本よりも文はちょっと多め。読み聞かせをするなら、数日に分けるほうがいいかもしれません。
 漢数字以外の漢字には、きちんとふりがながついています。

 バートンの「ちいさいおうち」とは違って、行動力のある元気なおうちです。
原題は「The Wild Little House」(1957年)。この「wild」はきっと「やんちゃ」なんでしょうね。

 この家に住む家族とのやりとりも、なんとも可笑しくて、楽しいお話です。
 ひらさわともこさんの絵が、物語をより一層生き生きと素敵にしてくれています。
 絵の細部までしっかりとストーリーがあって、絵を見ているだけでも楽しいですよ。

 
<関連サイト>
福音館書店 小1・小2におすすめの本 「ランドセルブックス」
Kathleen W. Deady, Children's Auther / 1950s Books
 1950年代の児童書作家を紹介するページ。下から3段目の左端に「The Wild Little House」があり、英語版の表紙を見ることができます。
 本の中はコチラ「The Wild Little House」by Eilis Dillon / Illustrated by V. H. Drummond / c. 1957 / Criterion Books
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「東京バンドワゴン」シリーズ

2013年10月12日 | BOOKS
「東京バンドワゴン」シリーズ
著者:小路幸也
集英社


 これは夫が集めているシリーズで、だいぶ前から家にあるのにもかかわらず、1冊も手を付けていなかったもの。
 じつは、「不倫とか異母兄弟とかでてくるし、気に入らないかも」と言われて、ずーっと二の足踏んでいたのでした。

 でも先日、友人と話していたらこのシリーズを原作としたドラマ化の話題になって「ハートウォーミングだし、貴女もきっと好きな物語だと思うよ」と言われたのです。そこで、「ちょっと読んでみようかなぁ」と手に取ったのが数日前。6冊一気に読み進めてしました。
 夫が今第7弾の「レディ・マドンナ」を通勤時に読んでるので、それはまだ未読ですが。(文庫で集めているので、8冊目の『フロム・ミー・トゥー・ユー』も我が家にはまだありません)

 たしかに、大家族が登場し、心温まる「LOVE」なお話です。
 古本屋さんという設定も私の好きなトコロですし、小さな謎を解決する日常ミステリとしても面白い。
 そして、男女のいろいろも、お婆ちゃん目線だと、こうも柔らかく優しく悟ったように語れるものでしょうか。
 今はなき、昭和の香りする「良い人」がいっぱいの物語。これはもう、ファンタジーですね。

 で、結局ドラマは見ないことにしました。
 頭の中のイメージを大切にしたいので。
 私のように映像が記憶に残りやすい人間は、「これは別物」って思えるぐらい、自分の中のイメージが固まってから見るほうがよさそうです。
(思っていたよりも、原作通りのこともありますけどね……。)






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 ここからは、ちょっと蛇足ですが。
 現実には、パートナーの浮気や親の不倫を受け止めきれる配偶者・子どもなんて少ないと思うのです。
 泣いて、悩んで、苦しんで、心や体を病んでしまう人がどれほどいるか……。
 このお話に登場する大人たち・子どもたちのような強い受け止め方をできないほうが普通だと思うのです。
 とくに女の子は生理的に受け入れられなくて人間不信・男性嫌いになったりという話も聞きます。
 やっぱり自分の家族や大切な人の家族を傷つける・いつか傷つけてしまう可能性があることは、「LOVE」で済ませてほしくないなぁと思います。きっちりケジメつけてから新しいLOVEに行けないような優柔不断は、ダメでしょう!
 (こう考えちゃうから、「このシリーズは気に入らないかも」って言われちゃったんだなぁ
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『赤いマントをほどいた日』

2013年10月10日 | BOOKS
『赤いマントをほどいた日』
作:香山美子 絵:鈴木義治
フレーベル館


 魔法使いのおばあさんが「魔法をとくおばあさん」になろうと、魔法をとく呪文を頑張って思い出して唱えてみると、家中の物が次々と……。
 テンポがよくて、面白くて、優しくて可愛いお話です。

 小学校の低学年から。
 わくわくしながら、どんどん先が知りたくなるお話ですし、漢字はもちろん、カタカナにもひらがながふってありますから、ひらがなが読めるようになったら、読めますよ。
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『たった3秒で子どもが変わる!言葉の魔法』

2013年10月09日 | BOOKS
『たった3秒で子どもが変わる!言葉の魔法』
著者:田中ウルヴェ京
中経出版


 正直に言ってしまうと「たった3秒で子どもが変わる」なんて大げさ過ぎるタイトルだと思うのですが、「親が変われば子どもも変わる」ということを伝えてくれている一冊です。
 つまり、これは「親自身が変わる」ための本なのです。

 田中さんのコーピングの本を読んでいる方には、おなじみのことが書かれていますが、「子育て」に関してどうコーピングを発揮するかという点に関しては、分かりやすいと思います。
 コーピングは「考え方・受け止め方を変えることで、自分のストレスを適度な刺激に変える」メンタルトレーニングのひとつです。自分の考え方を見つめなおすことで、ストレスを軽減するとこができるようになります。
 大人になると自分の「考え方のクセ」があるので急に変わることは難しいかもしれませんが、子どもの頃から自然とコーピングを生活に取り入れられたら、子どもはメンタルの強い子に育つはずです。
 
 でも、まずは親から。
 「言葉の魔法」とありますが、言葉だけでなくて「行動」「態度」「言葉の抑揚」「目線」「雰囲気」、子どもたちは親のすべてを感じています。ポジティブな言葉がけをするのならば、本当に親が前向きにポジティブに生きていないと、子どもの目には「大人の都合の良い嘘」にしか見えないでしょう。
 まずは親が、じっくり「自分育て」をやり直す必要があるということです。
 (とても「3秒」では無理です!!)
 この本にも、14日間で自分のストレスのタイプを知り、観察し、コーピングしていく方法が書いてあります。
 第2章にある 「自分のタイプを知ろう! ストレスパターン診断表(保護者用)」 が自分を見つめなおすのに役立ちます。

 「他人と比べず、自分の価値を見つけて、幸福感を感じることができる大人こそが、同じように幸せな子どもを育てられる」ということを、多くの親・これから親になる人たちが知っていたら、日本の未来も明るいのじゃないかと思います。
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『とっぴんぱらりの風太郎』

2013年10月08日 | BOOKS
 『とっぴんぱらりの風太郎』読みました。
 感想はというと、「いくさもの」や「忍者もの」のお好きな方には向いているかもしれませんが、「ちょっと人が死に過ぎる」というのが私の正直な感想です。
 もちろん、万城目ワールドですから楽しめなかったわけではないのですが。
 時代物でも、合戦もの・戦記ものの苦手な私には不向きだったかな?

 ただ、やっぱり『プリンセス・トヨトミ』を先に読み直しておいて正解でした。
 こちらの終章の扉絵に感じる既視感。きっと『プリンセス・トヨトミ』をお好きな皆さんも感じたんじゃないでしょうか?

 今回私が一番感激したのは、本の装丁!! こちらは、もう五つ星
 漆のようにツヤのある硬めの表紙と、見返しの素晴らしいこと。
 表紙の文様には、きちんと物語が映し出されています。

 この装丁でこの厚みでこの価格だなんて、さすがベストセラー作家です。

 一番惚れ惚れしたのは「遊び見返し」。
 透かしのある紙なんです。

 透けてるのが分かるかなぁ?
 感触もとっても素敵です。この装丁は、一見の価値ありですよ!
 

<関連サイト>
『とっぴんぱらりの風太郎』特設サイト - 本の話WEB
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