MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

黒七味オイル(レシピ)

2016年05月31日 | 料理&美味しいもの
 祇園 原了郭さんの黒七味を使って、花椒油(山椒油)のような「黒七味オイル」を作ってみました。
 「黒七味」は原了郭さんの登録商標です。
 黒七味の香りがして、後からピリッと辛くて、餃子や炒飯、ムニエル、生野菜のサラダにも、目玉焼きにも、なんと沢庵や納豆にも合うんです。
 「冷麺とかそうめんにも」「麻婆豆腐!」「お刺身にも合いそうだ」と、家族では話しています。
 和風パスタにもいいですね。

 お醤油を混ぜて「黒七味油醤油」や、味ぽんを混ぜて「黒七味ドレッシング」にしても使い勝手がよくて便利です。
 豆袋でも1度に使い切れないと、香りが逃げてしまうようで困っていたのですが、オイルにすると使いやすくて、どんどん使ってしまいます。
 鍋の季節がすぎても、これなら黒七味を香りの良いうちに使えますね。

 
■ 黒七味オイル ■
・油(オリーブオイル・菜種油・サラダ油など※) 50cc
 ※ごま油は黒七味と香りが喧嘩してしまう気がします。
・黒七味 0.8~1グラム(豆袋4~5袋)
 豆袋は1袋0.2gです。

(1) 小さな鍋に油を入れる。
(2) 黒七味を入れて、ごく弱火で、油に香りがうつるまで熱する。
ガラス瓶に注ぎやすいので、卵焼きフライパンを使ってます。
(3) ガラス瓶などに入れて、出来上がり。
 50ccがちょうど入るジャムの瓶に入れました。

 黒七味の量はお好みで、もっと多くても。
 置いておくと黒七味が沈殿するので、使うときはよく混ぜて使ってください。

 熱い油の扱いには十分にご注意を!


<関連サイト>
祇園 原了郭
 黒七味といえば、原了郭さんです。オンラインショップもあります!



先日ロームシアターにある京都モダンテラスでカレーをいただいたのですが、黒七味のオイル(?)が風味を添えていました。オイルのかかったところと、かかっていないところで味が変わって美味しかったので、アイデアをいただきました。

 
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ジューンベリーとカメムシ

2016年05月29日 | 季節
 今年もジューンベリーの季節になりました。
 昨年はあまり実がつかなかったのですが、今年は豊作!2キロほど収穫できたので、たっぷりジャムを作りました。
 量が多かったので、裏ごしして種を取っていたら、ジャムが出来上がるまで4時間ぐらいかかってしまいました。
(※ジューンベリージャムのレシピは下記の<関連記事>リンクからどうぞ)

 しかし……、収穫のときにビックリすることが。
 木の上のほうにも紫色の熟した実がたくさん見えたので、ワクワクして脚立に上ってみたら、ほとんどの実がしぼんでいたんです。(目が悪いので、脚立に上るまでしぼんでいるのに気がつかなかった!)

 なんと、犯人はカメムシ。
 一つの枝に4匹も発見。もしかしたら、もっといるのかもしれません。
 鳥がジューンベリーを食べるのは分かっていたけれど、カメムシが実際に果汁を吸っているところなんて初めて見ました。

 カメムシたちは熟しているかどうか、どうやって知るんでしょう?
 紫外線が見えるモンシロチョウの話じゃないけれど、カメムシは色の明るい熟していない赤い実は残して、見事に完熟の実だけ果汁を吸い取っている様子。実をダメにされて残念だと思う反面、感心してしまいます。


 本当は紫の実だけを収穫しようと思っていたのですが、方針転換。
 赤くなっている実も、色の薄いものだけ残して、カメムシに食べられちゃう前に収穫することにしました。
 十分に美味しい甘酸っぱいジャムができたので、結果オーライです。

 虫が苦手な方は、ジューンベリー収穫のときはカメムシにもご注意を。

<関連記事>
レンジでジューンベリージャム(レシピ) - MOONIE'S TEA ROOM
 レンジで作る簡単なジューンベリージャムの作り方を紹介しています。
 今年もこの方法で作りました。

ちなみに、ジューンベリーとブルーベリーは似ているけれど仲間じゃないようです。
 ジューンベリーは、バラ科 ザイフリボク属。
 ブルーベリーは、ツツジ科 スノキ属。
 あんなに実が似ているのに、違う科なんですね。ちょっとビックリ。
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『スクープのたまご』

2016年05月21日 | BOOKS
『スクープのたまご』
大崎梢:著
文藝春秋


 本の帯には「『週刊文春』編集長公認」の文字。
 週刊誌編集部を舞台にしたお仕事小説です。

 週刊誌のえげつなさに嫌悪感を持ちつつも、念願の出版業界「千石社」に入社した主人公。
 入社2年目で、週刊誌「週刊千石」の編集部に配属されてしまいます。

 「週刊千石」は、人に嫌われるのも発行部数もトップクラスの週刊誌。
 権力にも、広告主にも、人気芸能人にも、犯罪者や被害者、そしてその家族・知人にも容赦ない取材で敵も多い、そんなスキャンダルを売りにしている週刊誌の舞台裏で、驚くほど地道に真面目に誠実に働く人たちの姿が描かれていきます。

 多くの人に嫌われながら、それでも出版社が週刊誌を止めない理由。
 週刊誌の存在理由を、私も、今回初めて考えました。

 小説と同じぐらい人の心の奥にズカズカと踏み込む力。
 誰も知らない、隠された真実を突き止め、切り込む力。
 認めないけれど誰もが少しは持っている「出歯亀」な心を刺激する力。
 人の人生を変えてしまう力。

 正直に言えば、取材される側には決してなりたくない。
 けれど、週刊誌にしかできないことが、やっぱりあるのかもしれないと、この本を読んで思いました。(好きになれるかどうかは別として……)

 最近も、週刊誌のスクープから、テレビや新聞でも取り上げられるような大きなニュースが出てきています。
 ライバル誌に負けないように、スクープのたまごを守る編集部員たち。そして、取材する記者のたまごたちが、今この瞬間もどこかにいるのだと思うと、なんだか不思議です。



<追記>
 大崎梢さんの「千石社」を舞台にしたお話は、このほかにもう2つ。(今回の『スクープのたまご』を合わせて3つです)
『プリティが多すぎる』
 女の子向けファッション雑誌編集部に配属された男性が主人公。
『クローバー・レイン』 - MOONIE'S TEA ROOM(2012年8月の記事)
 文芸編集部の男性編集部員が主人公。

 3つとも、表紙の印象がまったく違う作品で面白いです。

 別の出版社「明林書房」の営業マンを描いた「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」シリーズもあります。

<関連記事>
『ようこそ授賞式の夕べに』 - MOONIE'S TEA ROOM
 「成風堂書店事件メモ」シリーズの女性陣と「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」シリーズの男性陣が顔合わせする1冊です。
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『九十九藤』

2016年05月16日 | BOOKS
『九十九藤』(ツヅラフジ)
西條奈加 著
集英社


 「つくもふじ」とも読んでしまうそうですが「つづらふじ」。
 「九十九折り(つづらおり)」のほうの「九十九」ですね。

 江戸の人材派遣業「口入屋」をまかされるようになった差配のお藤。
 店は傾きかけているうえに、一癖も二癖もありそうな奉公人たち。
 しかし、お藤の斬新なアイデアと、人を大切に扱う誠実さ、権力にひれ伏さない強さが、商売を上向かせ、次第に周りの人たちの心をも変えていきます。

 ハラハラドキドキさせ、最後は感涙。爽快な読後感です。

 男も女も、魅力的な登場人物がたくさん出てきます。
 この時代では「年増」、20代後半バツイチの主人公 お藤。
 江戸中の男も惚れる 黒羽の百蔵。
 威勢が良くて頑固な手代頭 島五郎。
 天女のようなおかみさん お品。
 懐の広い旦那さん 太左衛門。
 そうそう、大工の芝源さんと、木場の幡蔵さんや、奉公人たちも。
 脳内ドラマ化キャスティングが随分楽しめる物語です。

 けっして幸せばかりであったとはいえない人生の一つ一つの経験が彼女を成長させて、仕事にも恋にもつながっていくさまは、まさに「つづらふじ」の蔓のようなものなのかもしれません。
 人生の失敗を乗り越える強さ、「大年増」の私も見習いたいものです。

<参考>
 ちなみに、「ツヅラフジ」は「葛藤」とも。蔓が「葛籠(つづら)」の材料になるからだとか。
 蔓が似ているので「フジ」とつくけれど、花も全く違う別の科のつる植物なんですって。
「ツヅラフジ」- 松江の花図鑑
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『見えない私の生活術』

2016年05月08日 | BOOKS
見えない私の生活術
新納季温子(ニイロ キオコ)/著
出版:クリエイツかもがわ


 赤ちゃんのときから目の見えない、元盲学校高等部の先生の書かれた1冊です。
 子どもの頃からの経験、そしてショッピングや子育てなど、目の見える私たちの想像もできないようなことを教えてくれます。
 理解しているつもりで分かっていないことが、なんとたくさんあることでしょう!

 目の見える旦那さんとの対話形式のところもあって、とても読みやすいです。

 チャレンジ精神旺盛で、健常者でもしたことのないような経験談もあります。
 海外生活や、旅行について、料理のことも、工夫いっぱいで私たちも参考になります。
 美味しそうな簡単レシピもあります。

 街づくり・ものづくりの現場の人にも読んでほしいですけれど、私みたいな普通のお母さんも一読の価値があります。
著者のお友達のように「ちょっと助太刀いたそう」と、困っているときにはお手伝いできるといいですね。

<参考>
・著者HP:書籍『見えない私の生活術』
 この書籍の紹介・目次もあります。一部を読むこともできます。
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