4日の午後は、妙高市の斑尾高原にある沼の原湿原へ。斑尾高原から希望湖への道を下り、分岐を左へ下るとほどなく駐車場です。なんと満車で10台以上いました。しかも県外ナンバーがたくさん。何度も訪れていますが、こんなことは初めてです。近年、湿原の重要性がいわれていますが、隠れ湿原ファンも多いのでしょうね。
駐車場から下るとすぐに湿原が目に入ります。木道はいいのですが、土の道は雨の後などは泥濘(でいねい)状態になるので、防水のトレッキングシューズか長靴が必須です。
(左)私は全てのコースを歩いたことがありますが、今回はショートコースです。(右)ここは妙高市なのですが、ヒメギフチョウやクモマツマキチョウ、トガクシショウマがあることなどから、生態系は長野県側に属することが分かります。
(左)リュウキンカ(立金花)。キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。 (右)すでに残花になっているものも。
(左)残雪の下に咲く水芭蕉とリュウキンカ。(右)流れのないところには、鉄バクテリアが。拙書のエッセイにもある、古代製鉄と深く関係のある微生物です。
見事なリュウキンカの群生地。英名は、kingcupと誇らしい名前。
ミズバショウ(水芭蕉)。サトイモ科ミズバショウ属の多年草で有毒。戸隠森林植物園の水芭蕉園や、奥裾花自然園、小谷村の栂池自然園などが有名ですが、ここのも見応えがあります。栂池自然園は、水に濡れると透明になるサンカヨウを撮影に行った記事があります。
結構速い流れの中で揺れながら咲くミズバショウ。花のように見えるものは仏炎苞(ぶっぽうえん)と呼ばれる葉が変化したもの。 その中に肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる棒状のものがあり その周囲にある米粒状の小さな薄黄緑色のものが花です。 小花は全て両性花です。花後には、大きな根出葉が出て立ち上がります。
完全に水没して咲くミズバショウ。たくましいというかワイルドですね。生命力を感じます。
湿原の小川は、浅いところもありますが、かなり深いところもあります。魚類は見られません。アメンボウがいました。
駐車場にはたくさんの車が見られましたが、湿原ではほとんど人に出会いませんでした。信越トレイルのコースもあるので、そこを歩く人もいるのでしょう。周囲の森からはウグイスの鳴き声が聞こえました。
(左)主幹が一度折れて、その下の枝が一回転して上に成長した樹木。凄いですね。(右)一輪だけ見られたキクザキイチゲ。
流れの脇に芽吹いたバイケイソウ(梅蕙草)。ユリ科シュロソウ属に属する多年草で有毒です。山菜のオオバギボウシや行者ニンニクと間違えない様に注意が必要です。死亡例もある恐ろしい毒草です。
湿原越しに見る斑尾山。まだ残雪が見られます。樹種にもよるのでしょうが、日当たりの良い尾根筋から芽吹いて緑になっています。この後は飯山へ下り、帰路につきました。鮫ヶ尾城跡と斐太遺跡に沼の原湿原と、日帰りでしたが、濃い旅でした。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
駐車場から下るとすぐに湿原が目に入ります。木道はいいのですが、土の道は雨の後などは泥濘(でいねい)状態になるので、防水のトレッキングシューズか長靴が必須です。
(左)私は全てのコースを歩いたことがありますが、今回はショートコースです。(右)ここは妙高市なのですが、ヒメギフチョウやクモマツマキチョウ、トガクシショウマがあることなどから、生態系は長野県側に属することが分かります。
(左)リュウキンカ(立金花)。キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。 (右)すでに残花になっているものも。
(左)残雪の下に咲く水芭蕉とリュウキンカ。(右)流れのないところには、鉄バクテリアが。拙書のエッセイにもある、古代製鉄と深く関係のある微生物です。
見事なリュウキンカの群生地。英名は、kingcupと誇らしい名前。
ミズバショウ(水芭蕉)。サトイモ科ミズバショウ属の多年草で有毒。戸隠森林植物園の水芭蕉園や、奥裾花自然園、小谷村の栂池自然園などが有名ですが、ここのも見応えがあります。栂池自然園は、水に濡れると透明になるサンカヨウを撮影に行った記事があります。
結構速い流れの中で揺れながら咲くミズバショウ。花のように見えるものは仏炎苞(ぶっぽうえん)と呼ばれる葉が変化したもの。 その中に肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる棒状のものがあり その周囲にある米粒状の小さな薄黄緑色のものが花です。 小花は全て両性花です。花後には、大きな根出葉が出て立ち上がります。
完全に水没して咲くミズバショウ。たくましいというかワイルドですね。生命力を感じます。
湿原の小川は、浅いところもありますが、かなり深いところもあります。魚類は見られません。アメンボウがいました。
駐車場にはたくさんの車が見られましたが、湿原ではほとんど人に出会いませんでした。信越トレイルのコースもあるので、そこを歩く人もいるのでしょう。周囲の森からはウグイスの鳴き声が聞こえました。
(左)主幹が一度折れて、その下の枝が一回転して上に成長した樹木。凄いですね。(右)一輪だけ見られたキクザキイチゲ。
流れの脇に芽吹いたバイケイソウ(梅蕙草)。ユリ科シュロソウ属に属する多年草で有毒です。山菜のオオバギボウシや行者ニンニクと間違えない様に注意が必要です。死亡例もある恐ろしい毒草です。
湿原越しに見る斑尾山。まだ残雪が見られます。樹種にもよるのでしょうが、日当たりの良い尾根筋から芽吹いて緑になっています。この後は飯山へ下り、帰路につきました。鮫ヶ尾城跡と斐太遺跡に沼の原湿原と、日帰りでしたが、濃い旅でした。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。