ウスバシロチョウが例年より早く出現したのでウラゴマダラシジミも早いだろうと妻女山山系へ。ウラゴマダラシジミは幼虫の食草がイボタノキなので、その群生地へ向かいました。いよいよゼフィルスの季節到来です。そういえば家を出ようとしたら、ガラス戸の縁にクジャクチョウが止まっていました。
ほぼ満開のイボタノキの花で吸蜜する一頭のウラゴマダラシジミを発見。せわしなく吸蜜する様子を連写しました。昨年より5日、例年より10日ほど早い出現です。
順番に花から花へと吸蜜して行きます。
ウラゴマダラシジミ(裏胡麻斑小灰蝶)は、シジミチョウ科ミドリシジミ亜科。やや大型のシジミチョウで、翅の裏の縁に沿って二列の黒胡麻状の紋があり、それが名前の由来です。
下側の花へ移動中。こういう時でもないと丸めた口吻はなかなか見られません。
一番下の花を吸蜜。この後、二頭のウラゴマダラシジミがやってきました。
ウスバシロチョウもやってきました。他にはたくさんのセイヨウミツバチやハナアブたちも。隣のクヌギの花穂にはチャイロスズメバチも。
陣場平へ移動して見つけたのはヤマトシリアゲ。2億5000万年前のベルム期から生息していた古い起源の昆虫。青虫や毛虫を捕まえて体液を吸います。
小さすぎて肉眼では確認できなかったのですが、拡大してもこれがなんの死骸か分かりません。セミのような長い口吻が見えます。頭部が手前に折れています。長い口吻と2本の触覚が特徴。黒白のまだら模様。グーグルレンズで調べると、カメムシ、ツノゼミ、ゾウムシが出てきました。まだ決定的な種が見つかりません。未同定。どうやらナガゴマフカミキリの様です。以前撮影したものと比べてみると間違いないと思います。
おそらくイオウイロハシリグモの死骸。何に襲われたのでしょう。
ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科。食草はイネ科のススキ、チヂミザサなど。
ヤブヘビイチゴ(藪蛇苺)。イチゴはそれ自体は偽果で痩果(そうか)。本当の果実は表面の粒々。無毒ですが無味無臭。中国では、ジャモ(蛇苺)といい全草を熱、咳、のど、痔の薬。抗がん活性作用もあるらしい。
川中島の戦いで上杉謙信の本陣と伝わる陣場平。貝母は先週末の大雨でずいぶん倒れましたが、まだ立っているものも。サンコウチョウ、ウグイス、シジュウカラ、ホトトギス、ガビチョウなどの鳴き声がします。
中央にあるクマノミズキの実。球形になり、秋には紺色から黒へ。多くの鳥や昆虫の餌になります。
貝母(ばいも)の葉や茎は枯れても実はまだ緑です。梅雨明け頃には実も枯れて割れて種が弾き飛びます。
イボタノキで吸蜜するヒメウラナミジャノメ。
イボタノキに頭を突っ込んでいるのは、クロハナムグリ。初めて撮影しました。いやそんなことはないですね。ただかなり久しぶり。
ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)の赤い実があちこちで見られます。渋みはなく甘い実です。
スイカズラ(吸葛)。冬を耐え忍ぶことから忍冬(にんどう)とも。白い花が黄色に変わることから金銀花ともいいます。花をたくさん摘んで作る忍冬酒には、利尿作用があり、膀胱炎、腎臓病、各種の皮膚病、強壮に効くそうです。
ヤマホタルブクロ(山蛍袋)キキョウ科ホタルブクロ属。昔、ホタルを入れて遊んだからの名前だそうですが、本当かなと思っていたら、生前父が子供の頃そうやって遊んだと聞いて、へえ!って納得しました。
妻女山展望台裏の四阿から望む右に茶臼山。その右奥に虫倉山。北アルプスの白馬三山は霞んでいます。今週末には梅雨入りするでしょうか。
信州の筍というと根曲がり竹が有名ですが、産地は飯山、高山、信濃町や戸隠と山間部です。長野市や千曲市の里山や麓では淡竹が採れます。根曲がり竹より太く、アク抜きが不要なので大人気です。信州新町道の駅やJAスーパーの産直売り場で買えます。ボリュームあって安いのが魅力です。やはり鯖の水煮缶詰との味噌汁が有名ですが、若竹煮、炊き込みご飯、天ぷらや肉詰めやエビや白身魚のすり身を詰めてフライも美味です。ひとつ前の記事にこの時期の山菜料理を6品載せています。ご覧ください。
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◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、商用利用の場合、有料でお使いいただけます。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
ほぼ満開のイボタノキの花で吸蜜する一頭のウラゴマダラシジミを発見。せわしなく吸蜜する様子を連写しました。昨年より5日、例年より10日ほど早い出現です。
順番に花から花へと吸蜜して行きます。
ウラゴマダラシジミ(裏胡麻斑小灰蝶)は、シジミチョウ科ミドリシジミ亜科。やや大型のシジミチョウで、翅の裏の縁に沿って二列の黒胡麻状の紋があり、それが名前の由来です。
下側の花へ移動中。こういう時でもないと丸めた口吻はなかなか見られません。
一番下の花を吸蜜。この後、二頭のウラゴマダラシジミがやってきました。
ウスバシロチョウもやってきました。他にはたくさんのセイヨウミツバチやハナアブたちも。隣のクヌギの花穂にはチャイロスズメバチも。
陣場平へ移動して見つけたのはヤマトシリアゲ。2億5000万年前のベルム期から生息していた古い起源の昆虫。青虫や毛虫を捕まえて体液を吸います。
小さすぎて肉眼では確認できなかったのですが、拡大してもこれがなんの死骸か分かりません。セミのような長い口吻が見えます。頭部が手前に折れています。長い口吻と2本の触覚が特徴。黒白のまだら模様。グーグルレンズで調べると、カメムシ、ツノゼミ、ゾウムシが出てきました。まだ決定的な種が見つかりません。未同定。どうやらナガゴマフカミキリの様です。以前撮影したものと比べてみると間違いないと思います。
おそらくイオウイロハシリグモの死骸。何に襲われたのでしょう。
ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科。食草はイネ科のススキ、チヂミザサなど。
ヤブヘビイチゴ(藪蛇苺)。イチゴはそれ自体は偽果で痩果(そうか)。本当の果実は表面の粒々。無毒ですが無味無臭。中国では、ジャモ(蛇苺)といい全草を熱、咳、のど、痔の薬。抗がん活性作用もあるらしい。
川中島の戦いで上杉謙信の本陣と伝わる陣場平。貝母は先週末の大雨でずいぶん倒れましたが、まだ立っているものも。サンコウチョウ、ウグイス、シジュウカラ、ホトトギス、ガビチョウなどの鳴き声がします。
中央にあるクマノミズキの実。球形になり、秋には紺色から黒へ。多くの鳥や昆虫の餌になります。
貝母(ばいも)の葉や茎は枯れても実はまだ緑です。梅雨明け頃には実も枯れて割れて種が弾き飛びます。
イボタノキで吸蜜するヒメウラナミジャノメ。
イボタノキに頭を突っ込んでいるのは、クロハナムグリ。初めて撮影しました。いやそんなことはないですね。ただかなり久しぶり。
ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)の赤い実があちこちで見られます。渋みはなく甘い実です。
スイカズラ(吸葛)。冬を耐え忍ぶことから忍冬(にんどう)とも。白い花が黄色に変わることから金銀花ともいいます。花をたくさん摘んで作る忍冬酒には、利尿作用があり、膀胱炎、腎臓病、各種の皮膚病、強壮に効くそうです。
ヤマホタルブクロ(山蛍袋)キキョウ科ホタルブクロ属。昔、ホタルを入れて遊んだからの名前だそうですが、本当かなと思っていたら、生前父が子供の頃そうやって遊んだと聞いて、へえ!って納得しました。
妻女山展望台裏の四阿から望む右に茶臼山。その右奥に虫倉山。北アルプスの白馬三山は霞んでいます。今週末には梅雨入りするでしょうか。
信州の筍というと根曲がり竹が有名ですが、産地は飯山、高山、信濃町や戸隠と山間部です。長野市や千曲市の里山や麓では淡竹が採れます。根曲がり竹より太く、アク抜きが不要なので大人気です。信州新町道の駅やJAスーパーの産直売り場で買えます。ボリュームあって安いのが魅力です。やはり鯖の水煮缶詰との味噌汁が有名ですが、若竹煮、炊き込みご飯、天ぷらや肉詰めやエビや白身魚のすり身を詰めてフライも美味です。ひとつ前の記事にこの時期の山菜料理を6品載せています。ご覧ください。
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インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
ウラゴマダラは中旬と伺っていたのですがもう出現したのですか?
イボタの花は先日から咲いてたのでイボタのの開花が見られたら出現もまもなくと解釈したほうが読みも確かでしょうか?
実は、千曲川の畑や若穂などでクリの花穂が開花寸前だったのでもうゼフィルスのシーズン到来かなと思っていた矢先です。
アカシジミもすでに見ました。今年は本当に季節の移ろいが早いですね。
イボタノキが咲くのに合わせて出てきましたね。
昨年はオオミドリシジミそろそろかなと20日ごろ行ったら、もう専有行動で翅がボロボロでした。とうことは今年は来週にはもう出るということでしょうか。ヤキモキしています。