今年はゼフィルスの出現が遅く数も少なめ。セミの鳴き声も少ない。カッコウも例年の様に煩くない。サンコウチョウはよく聞きますが、ホトトギスの声が聞こえません。なにかおかしい。気になります。
ルリタテハ(瑠璃立羽、学名 Kaniska canace)テハチョウ科。瑠璃色(ラピスラズリ)の翅が美しい蝶。成虫で越冬し、妻女山ではヒオドシチョウと共に春を告げる蝶です。幼虫の食草はサルトリイバラ、ヤマガシュウ、ウバユリなど。幼虫は黒にオレンジの模様で、白いトゲトゲが全身を覆う派手な出で立ちです。
コミスジ(小三條、学名 Neptis sappho)タテハチョウ科。食草はクズ、ヤマフジ、ニセアカシアなどマメ科の植物。人の気配に敏感で今まで撮影できませんでした。激しい縄張り(テリトリー)争いで翅がボロボロです。オスでしょうね。右の翅の欠損は、ニホンカナヘビに襲われた痕かも知れません。
ウラナミアカシジミ(裏波赤小灰蝶)。食草はコナラやクヌギ。幼木を好むのでそれを切られてしまうと減少します。伐採と萌芽更新によって維持されてきた薪炭林と深い関係にあります。里山が荒廃することで絶滅危惧種になっている地方もあります。アカシジミも一頭確認しましたが撮影できませんでした。
体長6〜7ミリの小さな蜘蛛。思い出せなかったのですが、ハエトリグモの仲間だろうと検索したらすぐに分かりました。マミジロハエトリバエ(目見白蠅捕蜘蛛)のオス。日当たりの良い葉の上で小さな昆虫を狙います。この時は、ヒメギスの幼虫を捕食しようとしていました。捕獲用の網を張らず、歩き回りながら獲物を狩る徘徊性のクモです。
緑濃い長坂峠。鞍骨山から十日町市から来られた20人ほどのハイカーが下りてきました。象山から登ってきたというので、そんなマイナーなコースどこで知りましたと聞いたら本ですと。拙書を見せたらそれです!と。著者ですと言ったら凄く驚かれました。こういう出会は結構ありますが嬉しいですね。県外の読者も結構多いのです。信州の里山は人気ですね。
翌日。日向ぼっこするダイミョウセセリ(大名挵、学名 Daimio tethys)セセリチョウ科 チャマダラセセリ亜科。幼虫の食草はヤマノイモ科のヤマノイモ、オニドコロなど。終齢幼虫は落ち葉の中で越冬し、春になるとそのまま蛹化・羽化します。
ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)。翅の裏の波型の模様がよく見えます。逆光に透けた翅がなんとも美しい。
ヒメギス(姫螽蟖)のオス。虫や植物などを食べる雑食性。ずっと小さな幼虫が周りでたくさん見られました。
甲虫を捕らえて体液を吸うオオイシアブ。毛むくじゃらの体が特徴で体長は20ミリほど。なんか昆虫界の仙人か野武士という風情。捕らえられたのはゴミムシの仲間。
ハルジオンで吸蜜するのは、ホソヒラタアブのオス。別名はマーマレードハナアブ。幼虫はアブラムシを食べます。頻繁に吸蜜の花を替えるので、シャッターチャンスはたった一回でした。複眼が上部で接しているのでオスと分かります。
イチヤクソウ(一薬草)。別名は 鹿蹄草(ろくていそう)といい生薬。 薬効は急性腎炎、膀胱炎、妊娠時のむくみなど。妻女山山系では貴重な花です。周りを見ても4株しかありませんでした。
(左)イオウイロハシリグモ(硫黄色走蜘蛛)キシダグモ科。チョウやアブを捕食します。網を張らないクモ。雄が捕らえた獲物を雌に贈る「求愛給餌」をすることでも知られています。雌は卵のうをくわえて歩き、子が生まれるようになると粘らない網を張って幼稚園ともいえる「まどい」を作ります。外敵の侵入があると蜘蛛の子は一斉に逃げます。いわゆる「蜘蛛の子を散らす」というあれです。(右)クマノミズキの花が咲き始めました。色々な種類の虫たちが吸蜜に訪れます。
マダラアシナガバエ(斑脚長蠅)のオス。体長5〜6ミリ。見ようとしないと見えない昆虫です。自然界の中にはこういう極小の生き物や植物、菌類などがいますが、すべて大切な宇宙船地球号の乗員です。
妻女山から松代方面の眺め。一番奥に拙書でも紹介の根子岳と四阿山。右手前に立石山。その手前は皆神山。その手前は象山。左端に江戸時代は城内が見えるため庶民は登れなかった離山。前日に息子が峰の原高原から根子岳に登りました。このコースは拙書では載せていませんが、ブログでは紹介しています。ミヤマモンキチョウでブログ内検索してください。ミヤマモンキチョウは県の天然記念物です。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
ルリタテハ(瑠璃立羽、学名 Kaniska canace)テハチョウ科。瑠璃色(ラピスラズリ)の翅が美しい蝶。成虫で越冬し、妻女山ではヒオドシチョウと共に春を告げる蝶です。幼虫の食草はサルトリイバラ、ヤマガシュウ、ウバユリなど。幼虫は黒にオレンジの模様で、白いトゲトゲが全身を覆う派手な出で立ちです。
コミスジ(小三條、学名 Neptis sappho)タテハチョウ科。食草はクズ、ヤマフジ、ニセアカシアなどマメ科の植物。人の気配に敏感で今まで撮影できませんでした。激しい縄張り(テリトリー)争いで翅がボロボロです。オスでしょうね。右の翅の欠損は、ニホンカナヘビに襲われた痕かも知れません。
ウラナミアカシジミ(裏波赤小灰蝶)。食草はコナラやクヌギ。幼木を好むのでそれを切られてしまうと減少します。伐採と萌芽更新によって維持されてきた薪炭林と深い関係にあります。里山が荒廃することで絶滅危惧種になっている地方もあります。アカシジミも一頭確認しましたが撮影できませんでした。
体長6〜7ミリの小さな蜘蛛。思い出せなかったのですが、ハエトリグモの仲間だろうと検索したらすぐに分かりました。マミジロハエトリバエ(目見白蠅捕蜘蛛)のオス。日当たりの良い葉の上で小さな昆虫を狙います。この時は、ヒメギスの幼虫を捕食しようとしていました。捕獲用の網を張らず、歩き回りながら獲物を狩る徘徊性のクモです。
緑濃い長坂峠。鞍骨山から十日町市から来られた20人ほどのハイカーが下りてきました。象山から登ってきたというので、そんなマイナーなコースどこで知りましたと聞いたら本ですと。拙書を見せたらそれです!と。著者ですと言ったら凄く驚かれました。こういう出会は結構ありますが嬉しいですね。県外の読者も結構多いのです。信州の里山は人気ですね。
翌日。日向ぼっこするダイミョウセセリ(大名挵、学名 Daimio tethys)セセリチョウ科 チャマダラセセリ亜科。幼虫の食草はヤマノイモ科のヤマノイモ、オニドコロなど。終齢幼虫は落ち葉の中で越冬し、春になるとそのまま蛹化・羽化します。
ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)。翅の裏の波型の模様がよく見えます。逆光に透けた翅がなんとも美しい。
ヒメギス(姫螽蟖)のオス。虫や植物などを食べる雑食性。ずっと小さな幼虫が周りでたくさん見られました。
甲虫を捕らえて体液を吸うオオイシアブ。毛むくじゃらの体が特徴で体長は20ミリほど。なんか昆虫界の仙人か野武士という風情。捕らえられたのはゴミムシの仲間。
ハルジオンで吸蜜するのは、ホソヒラタアブのオス。別名はマーマレードハナアブ。幼虫はアブラムシを食べます。頻繁に吸蜜の花を替えるので、シャッターチャンスはたった一回でした。複眼が上部で接しているのでオスと分かります。
イチヤクソウ(一薬草)。別名は 鹿蹄草(ろくていそう)といい生薬。 薬効は急性腎炎、膀胱炎、妊娠時のむくみなど。妻女山山系では貴重な花です。周りを見ても4株しかありませんでした。
(左)イオウイロハシリグモ(硫黄色走蜘蛛)キシダグモ科。チョウやアブを捕食します。網を張らないクモ。雄が捕らえた獲物を雌に贈る「求愛給餌」をすることでも知られています。雌は卵のうをくわえて歩き、子が生まれるようになると粘らない網を張って幼稚園ともいえる「まどい」を作ります。外敵の侵入があると蜘蛛の子は一斉に逃げます。いわゆる「蜘蛛の子を散らす」というあれです。(右)クマノミズキの花が咲き始めました。色々な種類の虫たちが吸蜜に訪れます。
マダラアシナガバエ(斑脚長蠅)のオス。体長5〜6ミリ。見ようとしないと見えない昆虫です。自然界の中にはこういう極小の生き物や植物、菌類などがいますが、すべて大切な宇宙船地球号の乗員です。
妻女山から松代方面の眺め。一番奥に拙書でも紹介の根子岳と四阿山。右手前に立石山。その手前は皆神山。その手前は象山。左端に江戸時代は城内が見えるため庶民は登れなかった離山。前日に息子が峰の原高原から根子岳に登りました。このコースは拙書では載せていませんが、ブログでは紹介しています。ミヤマモンキチョウでブログ内検索してください。ミヤマモンキチョウは県の天然記念物です。
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