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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山の陣場平の貝母が咲き始めました。見頃は4月5日〜20日ぐらい。ミヤマウグイスカグラ(妻女山里山通信)

2023-03-30 | アウトドア・ネイチャーフォト
 長野市松代町、千曲川の南、国道403号の上にある妻女山から登って30〜40分のところにある陣場平は、第四次川中島の戦いの際に上杉謙信が本陣としたと伝わる標高530mほどの場所ですが、妻女山里山デザイン・プロジェクトが保護活動を行っている貝母(編笠百合)の群生地として近年は知られています。

 陣場平の上の入り口から入ると左手に見えてくる貝母の一群。西向きで日当たりが良いので真っ先に咲き始めます。10輪以上が咲き始めました。杏や桜と同様に最速と言っていいでしょう。

 貝母の花。花の中を見ると和名の編笠百合の名前の理由が分かります。

 陣場平の群生地のほぼ全景。左右にも群生地は続きます。咲いているものはまだありませんが数日以内には咲き始めるでしょう。

 上の反対側の位置から。最初に貝母の小さな群生地があった場所です。ひどい藪の中でした。許可を得て一人で藪を切り開き始めて3年。高校の同級生たちを中心に参加したいということで、妻女山里山デザイン・プロジェクトを作りました。そして約10年。ここまで増えました。毎年周囲から球根の移植作業もしています。昨年移植したものが今年はすでに蕾をつけています。

 侵入してくるヨシやノイバラ、帰化植物のハルジオンやオオブタクサの除去は非常に大変でした。それは今も毎年続きます。この日も撮影の合間にノイバラの除去や落枝を片付けました。

 貝母の蕾は最初上を向いています。やがて下を向く様になると咲き始めます。貝母の花は下から咲き始め、一番上の花が咲くと満開となります。くるっと丸まった葉先は、たがいに絡みつきスクラムを組んで、この時期に発生する爆弾低気圧の強風から身を守るのです。

 特に遊歩道はありません。柵やロープも設置してありません。小さな貝母を踏まないように自由に歩いてください。ただし、薬草ですが強い毒草なので持ち帰りは厳禁です。

 貝母の群生地の周りには色々な灌木がありますが、ミヤマウグイスカグラの花も咲き始めました。

 シダ植物のハナヤスリも出始めました。まだ胞子嚢は見えません。けっこう大きな群生地があります。

 陣場平の上の入り口。左奥に咲き始めた貝母が見えます。ハナヤスリは、入り口の入って右側にあります。

 陣場平の上の入り口の林道分岐。上に登ると天城山(てしろやま)を経由して鞍骨山(鞍骨城跡)へ約60分弱。右へ300m下ると堂平大塚古墳です。

 陣場平やあちこちでクサボケ(草木瓜)も見られます。貝母が満開の頃に朱色の花が咲き始めます。カスミザクラ、ヤマザクラ、オオヤマザクラも咲くでしょう。タチツボスミレやカタクリ、ヤマエンゴサクも咲きます。

 朝登りはじめは三分咲きでしたが、下る頃には五分咲きになっていました。週末には満開になるでしょう。

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