今、何気なく見た本の間に「いのちのエール」の
チラシがありました。
去年の7月15日金曜日、田口ランディさんが
初女さんのことを語って下さった、あの日から
一年が経ったんですね。
土砂降りの雨と共に、初女さんを感じたあの日から…
あれから色んなことがあって、もう何年も前の
ことのようにも感じます。
今年は、梅干しを漬けるのをやめようと思って
ましたが、青梅を頂いたので初女さんのやり方で
漬けてみました。
手をかけ、時間をかけて梅と向き合っていると
「梅干し」なんて呼びつけで呼べなくて
「梅ちゃん」と、毎日声をかけていました。
外から帰ると、真っ先に梅ちゃんのところに
飛んで行くのです。
朝起きると、梅ちゃんに「おはよう」と
言うんです。変ですよね~
今年はシソの量が少なかったので、あまり赤く
ならなかったので、シソを足さなければと
思っていました。
ふと、初女さんが梅を手のひらにのせて両手で
ころころやると美味しくなると言っていたのを
思い出し、シソと一緒にころころしたら
いいかも~と思いやってみたら、素晴らしく
赤い梅ちゃんになったのです。
イスキアの梅そっくりの…
梅仕事をしていると、初女さんを感じます。
イスキアに吹く風が、ここにも吹いている気が
するのです。
赤くなった梅ちゃんの写真をKさんに送ったら
お互いの梅干しでおむすびを作って、
食べっこしよう!と返事が来ました。
毎年、出来た梅干しを、初女さんに食べて頂いて
いました。
何年か前から合格点がもらえるように
なったと思ったら、初女さんがいなくなって
しまいました。
今年の真っ赤な梅を初女さんに食べて
欲しかったな~
「いのちのエール」のチラシの初女さんが
両手をパットひらいて、こちらを見ています。
「10点満点、合格!」って言っているみたい。
初女さん、今年の梅仕事終わったよ。
目を閉じるとイスキアの庭に干された
真っ赤な梅干しが浮かんできます。
ひと粒づつ裏返して、お日様に当てていた
初女さんの姿が…
手をかけた梅ちゃんは、本当にいとおしいです。
心をかけるとは、手をかけること、手をかけるとは
時間をかけること、初女さんの言葉が心に
ひろがってきます。