世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

ペチュニア

2007-08-19 17:39:08 | 花や木

ナス科ペチュニア(ツクバネアサガオ)属。Petunia
写真の花は、花の形と葉っぱの形から推測するに、たぶんペチュニアです。花屋さんで売っているときには、「スーパーベル」という名前でした。商品名か、園芸品種の名前かは、わかりません。わたしの場合は、この花を見たのは、今年が初めてです。普通のペチュニアより、ずいぶんと強い感じがします。これから、日本のお庭で、繁栄していきそうです。

なんとなれば、この花を見れば、わかる感じがしませんか。この花、こういってます。
「ばかなにんげんはきらいよ」
これはつよいわ。ほんとに怒ってる。人間が、苦しい、と感じるほど、怒ってる。

この花を庭先に植えるのは、きっといいことですよ。悪い人がよってきにくくなります。花や木の中には、ほんとに「あほな人間はよってくるな」と言っているものがいるんです。代表的なのは、ツゲです。ほら、わかるでしょう。ツゲの木をみると、すごく堅くて、頑固な感じがするでしょう。ほんとに、ツゲは、「ばかな人間はいやだ、わるいやつはだいきらいだ」といってるんです。ですから、心に少しやましい影をかかえている人は、ツゲがきらいです。

人が、よく家の周りにツゲを植えるのは、なんとなく、このツゲの性格を、わかっているからです。一種の魔よけみたいなものですね。

花にも、そういう花があります。馬鹿な人間はきらい。全身でそういっている花。そういう花を見ると、ちょっと苦しい人は、なんとなくいやだなって感じる。このペチュニアのほかには、キクがそんな感じですね。わかるでしょ。

さてあなたは、この花をみて、どう感じますか?


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キョウチクトウ

2007-08-19 07:58:10 | 花や木

キョウチクトウ科キョウチクトウ属。Nerium oleander var. indicum
インド原産の常緑低木。江戸時代中期には渡来していたそうです。
毒があることは有名で、枝を折ってその切り口から出る汁をなめたりしては、絶対にいけないそうです。キョウチクトウの枝を箸にしてものをたべたら、死ぬという話を聴いたことがありますが、それは半分ほんとみたいですよ。資料には、死ぬとは書いてありませんが、たぶん、のたうちまわることにはなるんでしょう。

花は、色や形や、その存在そのものをことばにして、わたしたちに語りかけてくれます。見れば、何を訴えているのかがわかる。ただ、こちらから心を開いていき、理解していこうとすれば、その言葉がわかってくる。人間が音声や文字で伝える心を、花はただ別の方法で伝えるだけ。

すると、花が、種類によってずいぶん性格がちがうことや、また生えている場所や個体によっても、微妙に違ってくることがわかります。

キョウチクトウは、とても強い性格があります。ひとめでわかるでしょう。真夏に映えるこの美しい紅をみると、暑さでぼけた頭が、はっと目覚めるような気がします。毒があるというのもうなずける。私たちの心に、強い薬効を発してくれる。要するに、暑さによって、わたしたちの心の中に生じてくる毒を、殺してくれるような感じです。

だから、キョウチクトウはどれも、とても強い。と感じます。

でも、この画像のキョウチクトウは、ちょっと寂しそうです。それは、廃園の裏側の、寂しい路地の脇に生えているから。一度、めっためたに伐られてしまい、ほとんど丸坊主になったことがあるから。苦しいことを、経験してきているからです。

そしてここまでよみがえってきたとき、ほかのキョウチクトウにはない、寂しさや、澄んだ美しさをまとうようになったのです。

花にも、それぞれの、感情があるのです。味わってきた、生の記憶があるのです。
それにふれるとき、人間は、どうしようもなく、いとおしさを感じてしまう。

人間だけではない。苦しいのは、悲しいのは。

生きていくことを、魂で感じているのは。


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