世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

明るみて

2009-09-04 12:22:26 | 歌集・恋のゆくへ
 あかるみてねむれぬままにあさどりのこゑきくときぞなつはかなしき


本歌取りです。元歌はもちろん百人一首の「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき」です。これは眠れぬ夜をすごすわたしの実感ですね。最近では、かなり眠れるようになりましたが、眠れないときは、朝聞こえる鳥の声が恨めしく思えたものでした。


 あしひきのやまどりのをのしだりをのながながしよをひとりかもさむ


「さむ」は「覚む」です。ここまでくるとおふざけですが、元歌はもちろん柿本人麻呂の「葦引の山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む」です。一字変えただけで、わたしの気分そのものになるのです。

やまどりのしだりおのよーに、ながいながーい夜を、一人起きてるんだよ。

でも、さっきもいったように、最近ではここまでひどいことはなくなりました。もちろんお薬のおかげなんですが。一時は目が覚めるんだけど、それからまた眠れるようになったんです。もちろんそんなに長い時間はねむれませんが。

このまま調子よくいって、不眠症が治ればいいのにな。





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