オセローは半分まで読んで挫折した。イアゴーの悪辣な二枚舌とそれにだまされるオセローのうぶに耐えられなくなったのだ。
どうもわたしは、感情移入しすぎるんだ。
その代わりと言っては何だが、亭主の蔵書にこういうのがあったので読み始めた。48年前に出た本だからまるで古典だ。
星新一はかのじょが学生の頃にあらかた読んでいたがこれは未読だった。小説じゃなくてエッセイ集だし、少々マユツバなとこもあるが、まあまあおもしろい。
かのじょは星新一のショートショートからも、いろいろ学んだんだよ。と、ここではたと気が付く人間は成績がいい。
「月の世の物語」のやりかたは、星新一に学んだのだ。
作風はまるで違うけどね、短い話を積み重ねて一本の長編を作るというのは、星もやってるんだ。
若いころに読書はしておくものだよ。しっかりものになってる。