世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

怒りの葡萄

2019-03-05 04:36:58 | 気層化石


ジョン・スタインベックの代表作。うちに昔の世界文学全集が何冊かあった中にこれがあったので、読んでみた。

世界恐慌の時代のアメリカの貧農一家の物語なんだけどね、まるで別世界のファンタジーのようで面白かった。

故郷を追われた小作農の一家が、楽土と頼んでカリフォルニアを目指して旅をするんだ。しかしカリフォルニアで見たものは…と、帯を書くならこんな感じになるだろうね。あまりネタばれはよくない。

次々に降りかかる苦難をかきわけて、一家は命をつなぐために生き抜くんだ。激しい貧しさと、夢と、あまりに厳しい現実。その中でも助け合い、ないにひとしいものでも与え合おうとする、かすかな人間性の光。結末が印象的だった。

さて次は何を読もう。時間はたっぷりとあるから、また世界文学全集に手を伸ばそうか。





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