ジョン・スタインベックの代表作。うちに昔の世界文学全集が何冊かあった中にこれがあったので、読んでみた。
世界恐慌の時代のアメリカの貧農一家の物語なんだけどね、まるで別世界のファンタジーのようで面白かった。
故郷を追われた小作農の一家が、楽土と頼んでカリフォルニアを目指して旅をするんだ。しかしカリフォルニアで見たものは…と、帯を書くならこんな感じになるだろうね。あまりネタばれはよくない。
次々に降りかかる苦難をかきわけて、一家は命をつなぐために生き抜くんだ。激しい貧しさと、夢と、あまりに厳しい現実。その中でも助け合い、ないにひとしいものでも与え合おうとする、かすかな人間性の光。結末が印象的だった。
さて次は何を読もう。時間はたっぷりとあるから、また世界文学全集に手を伸ばそうか。