かのじょが19の頃、知り合いのおばさんがいつも嫉妬の目で自分を見ていることに気づいていた。
そのひとは、かげでかなり意地の悪いことをしていた。
年をとっても、あんな人にはなりたくないなんて思ってたね。
今、そのおばさんと同じくらいの年齢になってみて、若い人を見てどう思うかと言ったら、嫉妬の感情なんて思い浮かんでこない。
かわいいし、かわいそうだと思う。
なんでって、彼らはまだ人生のことなんてほとんど何も知らないんだ。
どんなにいい子でも、若い人が見がちな痛い幻を見ている。
それが壁だとわかるまで、彼らはかなりつらい思いをしなければならないのだ。
かつてのかのじょがそうだったようにね。
それなりに努力してきた大人ならわかることがある。
若さとは、苦いものだと。
嫉妬で苦しめるより、助けてあげることが必要なのだ。