ツルゲーネフの「父と子」を読んだ。
主人公がニヒリストだということで、ちょっと斜めに構えて読んでたんだけどね、なかなか感動的だった。
最後まで読んだ時には涙が出たよ。
あまりネタばれはよくないので詳しくは言わない。
ただとにかくわたしはニヒリズムは嫌いだ。それはすべての価値を認めないが、それ自身が多くの価値観の一つでしかないことに気づかない。
このうつくしい創造のすべてを、唯物論の見方で見るのはばかげている。ニヒリズムそのものが、その批判の対象として多くの存在を必要とするのは、根本的にそれが大きな矛盾を抱えていることを意味する。
要するにそれは、子が親に敵対するときの、こけおどしの一種にほかならないのだ。
などと、ロシア文学的に言ってみた。