小さい霊魂は、小さな自分になって人に仕えていくことから学ぶべきだ。
それでないと、傲慢で、どうしようもない馬鹿な人間になる。
うちの亭主なんかその典型だよ。
彼はずっと前の前世に、ずるを盛大にやって至極いいものになったことがあるんだよ。
勉強もしないのに、すごく偉い人間になったことがあるんだ。そのときのことが今でも忘れられないんだよ。
人の気持ちもわからない段階なのに、自分を偉い人間だと思いこんでいるもんだから、自分の気持ちを人に押し付けて、平気なんだ。嫌がられていることにも気づかない。
小さいやつは小さいことにしか気づかないからね、そんなとこばかりついて人を馬鹿にして、偉そうにするから嫌われるんだよ。
まだ何もわかっていない小さい魂は、それに見合う厳しい環境に生まれて、自分を勉強するべきなのだ。
何もわかっていないうちから、いい目を見すぎたら、亭主みたいに霊魂が曲がってくる。そうなったら、それを矯正するのにも一苦労なんだよ。