このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
いまだに大震災当夜の情景をよく夢に見る。
行方不明の利用者様・職員を探しに行き、避難先のホームへ戻った僕は、疲れ切ってホールの椅子に腰を下ろした。
停電して暖房器具が使えず、ろうそくのぼんやりとした炎で照らされた寒々しいホールでは、職員たちがみな寝ずに利用者様の支援を続けている。
毛布を頭から掛けたり、背中をさすったり。
その中にいつも、黒い男物のコートを着た女性の姿がある。
後ろ向きで顔が見えないが、たぶん死神なのだろうと思っていて、僕は彼女が振り返る直前で毎回、無理やり目を覚ます。
それが今夜はうっかり夢の最後まで観てしまった。
振り返り、僕をまっすぐ見た黒いコートの女性は―ざしき童子だった。
きみだったのか。