このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
Kはたった一度だけ、世界を手に入れたような気分になったことがある。
ある小さなパーティーで初対面の地元名士から、新聞に寄稿しているあなたの文章をいつも楽しみに読んでいる、知的でとても刺激的だ、と出会いがしらに褒められてぼうっとなったところで、街一番の才女二人にはさまれて写真を撮った。
死力を尽くして勝ち取った大きな仕事も、目前に複数控えていた。
ああ、最高だな、と思った。
その三日後、東日本大震災が起こった。
結局写真はKの手元に届かなかったが、たぶんその中の彼の顔は見苦しいほど紅潮して、風船のように膨らんでいるに違いないだろう。
三日天下とはよく言ったものだ。