詩についての吉本隆明の言及になぜかハットさせられた。
「詩とは何か。それは現実の社会で口に出せば全世界を凍らせるかもしれないほんとのことを、
書くという行為で口に出すことである。」 〈吉本隆明〉
https://goyacha2006.ti-da.net/c62134.html
「現実の社会で口に出せば全世界を凍らせるかもしれないほんとのことを、書くという行為で口に出すこと」の大切さを痛切に感じる21世紀現在である。
ほんとうのことが、カムフラージュされ、何がほんとうか、わからなくなっている世界現象が続いているようだ。曖昧模糊として、またこれがほんとうのことだと、信じたり、認識するにたる情報が撹乱されている現状でもある。
吉本が現況を見たらどうことばに表すのだろうか。SNSがこれほど世界的に影響力を持つようになったこの地球社会である。ツイターや動画を含め、これでもかと大勢の地球人が発信しているこの世界、されどこの一人一人の声は巨大なメディアに巨大な国家権力に、グローバル資本に、押しつぶされそうな脆弱さも持っている。メディア(情報)の主流が権力と常に結託する現象は古来から本質的なところは変わらないゆえかもしれない。それでも小さな声や言葉が結集し、圧倒的な力、国家権力中枢やグローバル・巨大権力(資本/情報/科学技術)をひょっとしたら変えられるかもしれないという希望は捨てられない。捨て去ったら諦観がやってくるだけだから、虚無(感)と共に~。
希望という名のあなたをもとめて今日もわたしは生きると歌にもあったような~?