昨日は今回で9回目を迎えるオカリーナ演奏会の収録をしてきました。
講師の先生と約90名9サークルでのサークル毎の演奏会で、勿論一般の方も無料で入場でき、演奏を見る事が出来る。
場所は黒磯文化会館。
縁あって、この演奏会の第1回目から撮る事になったビデオですが、主催者側は録音が主であまりビデオには興味無かったものの、半ば強引に音だけでなく映像も撮らせてもらっている。
音だけの世界には想像する楽しみがあるのは分かっている。
その時の場面を実際に見た方はきっとその時の脳裏の映像と共にその演奏を聴くかも知れない。
ただ単にその演奏を聴いただけの人は、全く別な映像と結び付けてその演奏を聴くだろう。
でも、ビデオは画面がある事で画一的な映像しか脳裏に想い浮かべない。
・・・・・ですか?
私は、音だけの世界はどちらかと云うと自分の世界に没頭できるアイテムで、ビデオはそこに映し出される人の感情や思い、満足感や緊張など、自分だけでない他人とのつながりが持てるアイテムだと思っている。
学校のビデオなどは自分で作品作りをしながら、涙があふれる事もある。 音だけの世界ではなかなかそこまでその人達の気持ちがダイレクトに伝わる事は無い。
要はビデオとCDでは「楽しみ方が違う」と言う事であって、どちらが良くてどちらが悪いわけではない。
楽器の演奏中でも、演奏者はいろんな表情をしながら時を進行させていく。
自信満々、ちょっと失敗しちゃったかな、演奏してるのが楽しい、頑張ってるぜ!、緊張で震えた手、安堵の顔。
映像も、遠巻きに固定でずっと撮っただけの映像だけでは何も伝わらない。
様々な角度や画角から舞台の演奏者を撮り編集することで、飽きずにいろんな表情を感じる事が出来る様になる。
それに音楽が加わってより一層思い出深い映像になって行くと思っている。
そのためには、音だって妥協しない。マイクも何本も買って試して、癖を知り良い物を選んできたし、録音スペックも音の良し悪しに大きく関与するので重視している。
なので、音をCDにするのがとても残念でならない。CDの規格はもう古い。
空気感まで感じるほどの高音質の音も、CD規格の44kHz・16bitに落とした音はちょっともったいないね。
映像では何時も心掛けている事がある、あまり他人に見られたく無いと思っていそうな場面はできるだけ写らない様な工夫をする事。
音楽の演奏とかでなければ、大きな失敗とかの場面はストーリーの流れに支障が無い限りカットしてしまう。
とは言っても、演奏の場合には曲の途中をカットする訳には行かないので、遠巻きの画像にしたり目立たない様にしてはいる。
音も同じで、駅前イベントの時には観客の人が別録りのマイクの近くで不快な話をしていた事があり、5分位の音を少し離れたビデオカメラの音でオーバーラップさせ、殆ど聞こえない様にしたりと結構大変な事もある。
全く音を入れ替えないのは、マイクが違うため音の音色が変わってしまって違和感を感じてしまうから。高性能マイクとビデオカメラ付属マイクでは音の厚みが全く違う。
ビデオを見る方はそんな事は何も考えずに流れる映像と音をただ見ているだけの方が殆どだろうけどそれで良い。その中の一人でも何かを感じ取ってくれる人がいれば私は良いと思っている。
先日も学校のイベント収録のあとに、一人の父兄から何時もサラウンド録音を家で楽しませてもらってますよと云われた。
もう15年ビデオ撮影編集をし、サラウンド音声編集は手掛けて12年になるが、サラウンド音声の話題を言われたのは初めてだった。 知らないところで、楽しんでいる人も居る事が分かってなんかとても嬉しかった。
今回も、ビデオカメラ5台、オフマイク4本、それと司会者のアナウンスの明瞭度を上げるため環境音とミックスするためホールPAから司会者マイク音をライン供給して頂いた。
写真は、マツさんとnojiさんにお願いして無事収録は終了しました。 お疲れ様でした。
さあ、これから貯まった撮影、録音データを作品に仕上げる仕事が山積だ。 年末までに3つ完成させなければならない。
こちらこそお世話になります。
講師のみっこさんは殆ど裏方で指導にあたっているので確かに各サークルの本番状況を客席から見ることは無いですね。
そんなところでお役にたてて嬉しいです。
サークルの方々も自分の出番待ちの時の演奏は聞けないしね。
良く考えたら第1回目からこれまでの全ての演奏を生で聞いているのは唯一、私だけかも知れません。
貴重な体験をさせて頂いています。
ありがとうございます。
来年10周年!楽しみですね。