
オオミズアオ Actias aliena
2011年6月 北海道
分布[日本各地] 時期[5-8月] 開張[80-120㎜]
ホスト[ブナ科(クリやコナラなど)・バラ科(リンゴ・ナシ・サクラなど)・ミズキ科・カバノキ科など]
写真の個体は夜間に外灯付近の葉に静止するオオミズアオを撮影。
日本各地に生息するヤママユガ科[ヤママユガ亜科]に属する蛾の仲間。
北海道に生息するオオミズアオ Actias aliena sjoeqvisti は、本州産 Actias aliena aliena の亜種とされている。
※ 近年の図鑑では北海道亜種が消えて本土亜種と屋久島亜種にわかれており北海道産は本土亜種となる。
札幌近郊では5月下旬~6月下旬が見頃で7月中旬頃まで見る事が出来きる。ホストの多様性から割と各地で普通に見られる。
北海道産は基本的には年1化だが、稀に年2化を思わせる様な綺麗な個体を遅い時期に見る事もある、本州以南では5月~6月・7月~8月に年2回見られる。
♂の触角は羽毛状、♀の触角は両櫛歯状をしている。また♂の尾状突起は♀よりも長い。
月夜に舞うその姿はまさに『月の女王』。
シーズンになると、愛称にふさわしい妖艶な姿をみせてくれる。
蛾にそれほど興味のない方でもこの蛾を美しいと言う方や、大きな蝶と言う方もいる。
それほどにこの蛾の持つ魅力が一般的に受け入れ易いと、言う事でしょう。
飛ぶのがあまり得意ではないオオミズアオは、飛翔後直ぐに地面に落下し羽をばたつかせている姿を良く目にする。
近似種のオナガミズアオに良くにているので同定には注意が必要。
蛹で越冬。
※ オオミズアオの学名は、Actias artemis(アルテミス) から Actias aliena(アリエナ) に復活訂正されているそうです。

2014年5月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
♂のオオミズアオ、触角は羽毛状で黄色。オナガミズアオの触角は緑色がかっている。

2015年6月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
夜間ライトトラップを行い飛来したオオミズアオの正面顔。
触角が羽毛状なので♂。

2012年6月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
札幌市内の道路に落ちたオオミズアオ♂

2012年6月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
山地の外灯りにて、オオミズアオの♂

2011年7月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
夜間樹皮に張り付いていたオオミズアオ。

2012年5月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
オオミズアオの横脈紋

2011年6月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
♀のオオミズアオは触角が両櫛歯状で羽は全体的に丸みをおびる。

2010年6月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
手乗りオオミズアオ①

2010年8月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
手乗りオオミズアオ♂②

2011年6月 北海道 オオミズアオ Actias aliena
手乗りオオミズアオ♀③
[オオミズアオの幼虫と産卵]


左:オオミズアオの幼虫、蛹になる前には緑色からこの様に褐色になる
右:♀のオオミズアオが指に産卵している様子
[オオミズアオとオナガミズアオの標本比較]


■主な同定ポイント
①触角は黄色(オナガミズアオは緑っぽくなる事が多い)
②前翅前縁の赤色は暗赤色(オナガミズオは鮮やか赤色になる事が多い)
③翅頂はあまり尖らない(オナガミズアオは翅頂は尖る)
④外横線が出る場合、本種は波形にでる(オナガミズアオは外横線が出る場合は直線状でより内側になる)
⑤横脈紋は小さい(オナガミズアオはより大型で下側に肥大する)


■静止ポーズでの比較
オオミズアオは羽を開いて止まっている事が多い。
オナガミズアオは写真の様に羽を閉じて止まっている事が多い。
どちらも非常に良くにている為、1つの同定ポイントだけでは無く、上記の項目を参照し総合的に同定していきます。
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