真夏の甲子園。 Koshien in midsummer

　(1)日本の夏の風物詩、夏の甲子園全国高校野球選手権大会が始まった。今年は暑さ対策がとられて、選手にはゲーム中の給水、休憩時間が設けられ、球場施設には７千万円をかけて（報道）ミスト空冷コーナーなど冷房装置が新設された。
　大会前から投手の球数制限も検討されて（将来に向けた検討課題となった）選手の健康面への配慮にも注目が集まった。

　(2)真夏の暑い季節に甲子園で全国高校野球選手権大会が開催されるのは長い夏休みを利用してのことが大きいが、真夏の炎天下に躍動する元気な成長途上の高校球児の可能性、彼らがつくりだす暑さの中での思わぬドラマの夢、願望、期待への大きさにもあるのだろう。

　しかし地球温暖化により猛暑、酷暑期間が早く、長くなり、夏の甲子園といわれても冒頭のような暑さ対策をとられることになった。

　(3)真夏の猛暑、酷暑での選手の給水、休憩、７千万円をかけての球場施設の暑さ対策といわれても、８月の猛暑、酷暑の季節に全国高校野球大会を開催することが問題で、秋の比較過ごしやすい温暖の季節に（国体は秋に開催）移して開催するのが一番の暑さ対策だ。

　高野連も高校野球は教育の一環といっているのだから、長い休みがなくても秋の甲子園で開催してもいいだろう。

　(4)地方予選は現在でも沖縄大会では土、日を利用して開催しており方法論はある。しかしそれでは高校野球を愛する国民には暑い（熱い）ドラマも感動もなく満足しないだろう。
　夏の甲子園は日本の夏を代表する風物詩として国民に定着しているからだ。

　だから真夏の炎天下の甲子園で夏の全国高校野球大会を開催しながら選手の給水、休憩を設け球場施設に７千万円をかけてでも開催する矛盾性だ。

　(5)夏の甲子園で選手の好不調はあっても暑さに倒れたということはめったに聞かれない、成長途上の健康高校生（球児）の鍛え抜かれた体力、健康はそして精神性の強さは猛暑、酷暑に耐えうる素質があると考えられているようだ。

　そういう高校球児の元気発揚を見て、国民は夏の甲子園の感動、見ごたえを実感してすっかり夏の風物詩としてなくてはならない風物詩として定着したものだ。

　(6)だから真夏の暑い季節に選手、球場施設の暑さ対策をしながらという矛盾を生んで、どうしてもやめられない真夏の風物詩甲子園大会だ。
　開催日程、ゲーム開始時間の間隔に余裕をもってナイター照明ゲームも利用しながら夏の風物詩甲子園大会を残す方法もあり、多分秋に移すというより夏の甲子園で高校野球をという国民の風物詩願望、期待は大きいのだろうから、できるだけ猛暑、酷暑を避ける方法を考えたい。