いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

経済ー破壊、突破から再生へ。 economy from destruction & break through to resuscitation

2022-05-28 20:12:27 | 日記
 (1)昨年、世界的な原油高騰を受けてガソリン価格が上昇して流通価格に影響することから政府はガソリン元売りに補助金を出してガソリン価格の安定に努めたが、その後も乱高下が続き補助金の影響が効いているのかわからないうちに4月からは物価値上げが相次いで発表されてウクライナ戦争の影響も後押ししてエネルギーなど多品種にわたる物価高騰を招いている。

 (2)おかげでか消費者物価は13年半振りに2.1%上昇となり、黒田日銀総裁が就任以来デフレ脱却の物価上昇2%目標を掲げて8年、ようやく目標の2%達成にたどりついた。政府がガソリン補助金を出して流通価格の安定を求めながら物価値上げに効果がなかったエビデンス(evidence)としての物価上昇2%達成という皮肉で、もちろん日銀もGDPマイナス成長下で景気回復によるものでない目標達成からいずれは物価上昇も落ち着くとみており、今は「悪い値上げ」という判断だ。

 (3)ガソリン高騰でも政府は補助金を出すだけでなくガソリン価格設定の構造的見直しを含めて検討すべきで、相次ぐ物価値上げも便乗値上げがないのか産業体制の監視を強めることがあっていい。
 賃上げも大企業で2.27%と改善を示したが物価値上げで帳消しとなり、消費行動につながらずに、経済、景気回復には結び付かない。

 (4)国民民主党は参院選公約で消費税5%に下げて消費行動につなげると主張しているが、国の財政は1000兆円を超える赤字財政で増え続けており、財政健全化(プライマリーバランス)実現は先送りされて、消費税は社会保障の財源でもあり国家財政赤字、社会保障費対策はどうするのか、消費税を下げてまた引き上げるというのも国民感情からは容易ではない。

 (5)急激な円安は輸出企業、大企業の業績好調、賃上げにつながっているが、中小企業には輸入原材料の高騰が経営を圧迫しており「経済格差」をどう解消していくのか、時代はEV化、カーボンニュートラル、再生可能エネルギーの新産業構造改革への取り組みが求められており、経済、社会は大きく変わろうとしているが、未来展望の経済、産業のダイナミズム(dynamism)が乏しい感じはある。

 (6)地球環境の保全が求められて、経済がこれまでの進化、発展、成長の破壊(destruction)、突破(break through)型から再構築、再生(resuscitation)型に向かう時代の要請がある。

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする