いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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デフレからあたらしい経済目標。 to new economic mark from deflation

2024-03-29 20:19:47 | 日記
  (1)3年も首相をやれば十分と開き直っているのか、そろそろ岸田首相も「レガシー」を意識しているのか、日銀のマイナス金利解除の決定を受けて「(デフレ脱却が)私の政権の存在意義はそこにある」(報道)と強い覚悟を持って取り組みたいと述べた。

 (2)しかし日銀のマイナス金利解除を受けても植田日銀総裁が「当面は緩和的な金融環境が継続する」と述べているため「円安」が一向に反応せずに収まらずに、34年ぶり(報道)に151円台まで下落した。4月には加工食品を中心に3千品目を超える大型値上が加速する。
 昨年あたりでもそろそろマイナス金利政策の見直しかと言われた時に、専門家からは今マイナス金利を解除してもそれで「円安」解消にはならないとの見方も伝えられた。

 (3)日銀は前回のマイナス金利政策では解除を急いで時期を見誤り景気が急激に後退して長いデフレ経済に突入した苦い経験があり、今回日銀植田総裁はマイナス金利解除にあたって慎重な対応、配慮(緩和的金融環境の継続表明)をみせている。
 デフレは物価安で賃金が上がらない経済環境で、物価が上がり賃金も上がるインフレとは「中身」は変わらないが国民消費、社会の高揚感、景気感には大きな違いがある。

 (4)マイナス金利政策(金融機関が日銀に預金する)では金融機関も国民預金者の金利を上げることはむずかしいが、日銀金利上昇政策になれば金融機関も国民預金者の金利を上げることは可能になる。今回の日銀のマイナス金利解除ではぼちぼち国民預金者の金利を上げる金融機関が出てきている。

 (5)しかし「円安」による物価高は止まらずに加速して、多品目の物価高はこれからも続き、岸田首相も注目するのは物価高を上回る賃上げであり実現するかが焦点だ。今春闘では大企業中心に平均5%超の高い賃上げ率となり、業種によっては10~15%、パートでも6%上昇で勢いがみられる。

 (6)人口減少で労働力確保が優先されて、企業には賃上げをしないところには人材は集まらないとの危機感がある。これから中小企業の賃金交渉に好条件(労働費用の価格転嫁)が波及するのかが注目だ。

 (7)今や情報化、IT、AI時代でGDPが経済力を示す指標にならない時代ともいわれて、中央銀行の金融政策の対応でも「円安」は加速して「あたらしい経済目標」の目安、構想時代が待ち受ける。



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