男衾郡は、かつて、武蔵国にあった領域である。
武蔵国は、東京都と埼玉県にまたがる地域であり、「男衾郡」は、現在の、寄居町に該当する。
さて、男衾三郎は質実剛健の荒武者で、日々、武士のとしての訓練を怠ることがなかったが、彼は、亡くなった兄の領地をものにして、妻の言うがままに兄の娘・慈悲を下女として酷使する。
ある日、赴任したばかりの国司が吉見の館を訪れ、下女をしている美しい娘に一目惚れ、国司は、その娘を妻にくれと申し込む。
すると、男衾の妻は、自分の娘を引き合わせる、それが、クチャクチャ髪の女。
京風の美人とは正反対の容貌を、この画家はリアルに描写している。
当時、東国には、こういう女性が多かったのかもしれない、そう、女子プロのジャガー横田にそっくりではないか。
だが、彼女を、縄文タイプと決め付けるには、少々、無理があるように思える。
私は、あの黄色い髪・高い鼻のオトコと関係があるように思えてならないのだ。