The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

縄文人の生活

2009-01-13 11:24:46 | Weblog
 縄文人の生活は、ほぼ、狩猟採集の生活であるが、現在でも狩猟採集生活をしている人々がいる。
 北海道の北端でウィルタの老人と話す機会があった、「ウィルタ」はツングース系の北方民族で、アイヌ語ではオロッコ。
 彼らは、ちょっと前まで、トナカイを走らせて一年中、移動していた。
 夏の草原、秋の樹林、冬の山腹、そして、春の原野。
 彼らの一族は、大きな山脈の周囲を移動して生活をしていた、という。
 ウィルタの老人は、
 「この大地はだれのものでもない」
 「土地に定住し、土地を所有するから、あらゆる問題が発生するのだ」
 ぼそぼそと語る、
 「土地に穀物を植える、それを収穫する、収穫の多い者と少ない者ができる。
  富の差ができ、富者と貧者、主人と従者、支配者と家来さらに奴隷…
  それどころか、その土地を取り合い、殺し合いまでが発生するではないか。
  それらは、我々の社会、我々の時代には無かったことだ 」
 バブルの原因のひとつは、土地問題であり、列島の戦国時代では、土地の奪い合いが戦争の原因であった。
 ヒトは狩猟採集の生活を止めて土地に定着する、ヒトは幸福になるために土地に定住したのだが、その「土地」が人々を苦しめている。
 ウィルタの老人は、その矛盾を指摘したかったのだろう。