The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

9万人のダンチョネ節 終

2017-05-04 03:02:44 | 世界経済
      
 ニッポンのマスコミが北朝鮮の報道に及び腰なのは、あの北鮮帰還事業で、あおりにあおったからで、朝日・毎日・読売はもちろんだが、サンケイのなんとかいう記者は、
 「ニイガタから船に乗れば エスカレーター式に地上の楽園に行ける」

 「地上の楽園」は、「地上の地獄」のマチガイだろう、こうして9万人以上の人が海を渡った、日本人妻が数千人、日本人夫が数十人、子供はどのくらいか、その年を越せなかった日本人妻がいた、食べるモノもない、そして零下何十度の冬、ニッポンの新聞も罪が深い。

 朝鮮戦争後の北の人口は約1500万人、だから、この9万人は、かなりの労働力で、それが狙いだったか、真実は伝えずにニッポンの新聞、はやしにはやす、ニッポン中がコーフンの坩堝(るつぼ)、ニイガタの港はお祭り騒ぎ、見送りに来たのに夢中になって乘りこんでしまった女性がいた。

 乘って30分1時間、無表情な女性係官、ソマツな食事、それでもセーイッパイなのだ、とにかく貧しい、ようやく気が付いた、だが、もう遅い、若者たちは船尾に立って、小林旭の歌を歌った、

 ♪ 逢(あ)いはせなんだか 小島のカモメ
   かわいあの娘(こ)の 泣き顔に 
   いやだ やだやだ 別れはやだと 
   いまも聞こえるサ この胸に  
   ダンチョネ    

   赤い椿が ほろりと散った
   旅のお方の 恋しさは  
   沖の 瀬の瀬で どんと打つ波は  
   なぜに出船をサ 押しもどす  
   ダンチョネ    

   別れの風だよ やませの風だ 
   俺をうらむな 風うらめ   
   忘れまいぞと あとふりむいて  
   ダンチョネうたえばサ また涙  
   ダンチョネ    

  「忘れまいぞと あとふりむいて ダンチョネうたえばサ また涙」
  「ダンチョネ」
 
 万感をこめた合唱だった、日本に生まれ日本で育った彼らの中には、日本人以上に日本を愛していたヒトもいたようだ。