アーサー・ランサム(1884-1967)は イギリスの児童文学作家で ジャーナリストとしてロシアに渡り 2重スパイでもあったという複雑な経歴の持ち主
私にとっては 有名な「ツバメ号とアマゾン号」シリーズではなく 子どもの頃に読んだ「ロシアの昔話」の作家だ
後々 彼の伝記を読む機会があり ランサム自身「昔話を語る」のが好きだったと知り なるほどと思った
ロシアの森の小屋で 子どもたちが「ピーターおじいさん」にせがんで おはなしをしてもらうという まさに自然な語り口が魅力の本なのだ
本の前書には 従軍記者として行った第一次世界大戦で 戦場に向かうロシア軍兵士が 小休止の間にも お姫さまが登場する昔話を語っていたとあった
長い冬 厳しい自然に育まれ ロシアは昔話の宝庫なのだ
それも 壮大で 魅力的な話が多い
読むのではなく 言葉で聴く話 それも 長く語り継がれてきた話には 心のバランスをたもつ役割があると私は思う