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「オトコ・フタリ」

やまぐちさん出演の舞台。珍しく?ミュージカルではない(ほんのちょこっとは歌うけど)。

これは脚本家が出演者(主にやまぐちさん?)のアテ書きをした、というのがふれこみだった。
猫としては、あの謎の塊のやまぐちさんの?という部分に一番といっていいほどの興味があった。しかもテーマが「愛」だし。

で、2回観た感想を一言で言うなら
「謎は謎のままだった・・・」

やまぐちさんの普段?(私たちが目にしているものが自然の、元々の姿かどうかなんて分からないので)の言動を理解するには、結構時間を要するのが常。
・・・と、いう点はこの作品の中にも十分に生かされていた。
つまり、よくわからない点が多いってことだけど。

役柄としては女性遍歴の多い男、という設定だけど、主人公に関する具体的な男女の恋愛話は殆ど出てこない。その点は当て書きと言ってもいいかも(笑)
それでいて「愛」がテーマだから風変わり。ちょこちょことヒントになるエピソードは出てくるものの、結局のところ何が一番転換点になったのかが分からない(私だけか?)

それで結末は彼の描く絵(画家という役だから)に示されるのだけど、彼は「抽象画家」なのが大問題!
結局それを見る客の解釈に任される(脚本家手抜きだろ~!)
全編に渡って「愛」という言葉が繰り返されるけど(1幕だけで70回くらいあったかなー途中でカウントできなくなった)、その言葉はずっと上滑りしているように感じて、なんだかなあ・・・だった。
答えとなる最後の絵をなんとか、苦し紛れに解釈するに・・・(以下ネタばれ)

それまではモノトーンの絵しか描かなかった彼が、急に明るいトーンの色を使い始めた。しかも(かろうじて)2色・・・生活に色を取り戻した。
力強いタッチ・・・迷いがない
描くモチーフが丸・・・温和な傾向
キャンバスに対してのバランス・・・極端に小さくも、はみ出すほど大きくもないので、非常に常識的
描く位置もほぼ真ん中なので、調和がとれている状態

ので、病気で言うなら寛解、という状態かと(気味が悪いほど健康的?笑)。
まあ、だからラストシーンで絵本製作に係ることになっても、「ああ、そうね」にはなる。

あの絵は演出上の指定があってのものなのだろうか?
しかし元の絵を描くような画伯に「愛」っていうテーマの絵をオーダーするクライアントって相当変わってると思う(嫌がらせか?)。

毎回限定1名様に画伯の「闇が広がる」原画プレゼント なんて企画はないのかな~
「愛」は大きすぎて当たっても困る 笑

この作品を観て「大蜘蛛」という姓と、「お手上げ」というジェスチャーについて調べてしまった。
なんで人って落下するときには手を挙げるんでしょうね。
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