この一年、私は自宅ではあまり米を炊かなくなった。
理由は減量のためで、美味しいご飯はダイエットの大敵だと分かったからだ。でも、完全に止めるには、ご飯は美味しすぎる。だから一日一回と決めている。つまり外食オンリーの平日の昼間にご飯を食べたら、もう家では食べない。
だから米の消費量が大幅に減った。ただ、そのわりに体重が減らないのは、きっと私が間食好きなせいだと思う。こればっかりは分かっていても止められない。ご飯を減らしてみて分かったのは、やはりお米は美味しいということだ。
特に特定のブランド米は美味い。特に農協を通さない農家直販(商社は介在)のお米の美味しいこと、美味しいこと。米食を減らそうとしているので本末転倒なのは分かっているが、日本人のDNAには、米食の習慣が組み込まれているのだから仕方ない。
でも一日一食の原則は守っている。日ごろは2合炊きで、大体3.5回に分けて食べる。0.5は冷凍庫にしまっておき、蒸して食べる。そう、私は電子レンジは使わない。あるけど使わない。蒸籠で蒸して冷えたご飯を温めるのが好きだ。
さらに米を炊くのは半世紀近く使っているガス炊飯器である。たしか三軒茶屋に引っ越した時に母が購入したもので、ガス管を交換するだけで、今も現役の骨とう品である。最新の電気炊飯器に興味がない訳ではないが、使い慣れ過ぎて買い替える気になれない。
ところで私は割合とおばあちゃん子である。幼い頃に祖父母のもとに預けられた経験もあり、また初孫であったので大層可愛がられていたことは自覚している。おばあちゃんはいつも和服を着ている江戸っ子で、洋装の記憶がない。当然に作る食事も和食中心である。
もっとも子供って奴は小学校の給食で洋食中心の食事に慣れ親しむので、正直和食はいささか苦手であった。でも残したことはない。「箸を付けたら、すべて食べることが、作ってくれた人への礼儀ですよ」と教わっていたからだ。以来この教えは忠実に守ってきた。
たとえ命の危機にある入院中であっても、出された食事を残したことは、ほとんどない。全部と断言できないのは、食事中に失神したことが何回かあったからだ。これならば、三途の川を渡った時、おばあちゃんは褒めてくれると思う。
和食中心のおばあちゃんであったが、時折不思議な献立を出してくれることがあった。その一つがバター醬油ご飯であった。熱々の白いご飯の上に薄切りしたバターを乗せ、醤油を少しだけ垂らす。ただそれだけなのだが、これが望外に美味かった。
ただし、他のおかずも食べてバランスをとるようにとも云われてた。正直、このバター醤油だけでお椀一杯食べる自信はあったが、他のおかずも残さないため少量に留めていた。なんとなくだけど、このバター醬油だけでご飯を食べるのは、栄養学的に良くないと感じていたせいでもある。実際、塩分は高めだと思うしね。
それでも私の記憶の中では、子供の頃に食べた美味しい食事として脳裏に刻まれている。腎臓が傷み、塩分を控えるようになったので滅多に食べないが、年に数回時々ちょこっと食べている。特に寒い時節に食べると美味しいんですよね。炊きたてのご飯にバターを乗せて、醤油をチョコっとかけて食べると、口の中で溶けて絶妙なハーモニーを奏でるのです。
あぁたまんねえ。
ダイエットには米を減らすより、間食を止める方がいいのではとは思いますが、まあ白米は太りますわな。
そうスーパーで買う米よりも地元で買うお米はおいしい😋🍴💕 kinkachoも正月だけは地方遠征の時に買った取って置きのお米を食べてました。甘味が全然違う...でも、お値段は普段の倍はするので、特別な日だけのお楽しみです。
農協に出荷されたコメはブレンドされてしまうので、個々の農家の努力が反映されません。味に差が出るのも当然でしょうね。