入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

深い霧の立ち込めた森の中へおいで

2013年06月30日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
 天気:曇り、気温:13度C(午前9時現在)

  


 昨夜友人が米と新鮮な野菜を持ってきてくれたので、いつにもまして懇ろに朝飯を作り、弁当も用意する。

 もうだいぶ昔の話だが、料理人を気取って小さな店を始め、3年で潰してしまったことがある。
 そもそも料理に興味を持つようになったのは、丸元淑生の料理関係の本を読み始めてからで、この人は変わった経歴の人。東大の仏文を出て編集者になり、そのご芥川賞候補になるも受賞は果たせず、しかし料理や栄養学に関する著作で有名になる。健康的な食事が終生のテーマであったが、皮肉にもガンに倒れる。
 宣告を受けたその日の帰路、ご子息によれば、「まだ7か月もある。みんなで楽しくやろう」と言ったという。さぞかし濃密な7か月を、大切にそして丁寧に生きたことだろう。
 
 人は安易に生きようとしてかえって困難を背負い込むこともあれば、敢えて困難に挑み濃密な人生を選ぶ人もいる。自分自身はどうだったかと自問するも、まだ結論は出さない。

 深い霧に誘われて、きょうも森の中を牛の姿を探して歩く。いい一日だった。



                           管理棟と山小屋「農協ハウス」
                       
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