梅雨が明けたという。本当だろうか。昨年よりも7日早く(昨年の梅雨明けはそんなに早かったのか)、平年より22日も早いとなると、いつかの年のようにまた梅雨明けの発表を撤回するなんてことがあるかも知れない。
牧場のあるこの場所は標高1千700から1千800メートルと、下界の天気とは違って当然だが、さりとて3千メートル級の気象とも違う。天気予報は当てにならず、泣かされることが多い。7時のニュースの後、いつも笑顔で気象予報をしてくれる彼女を恨んでも詮のないことと知りつつ、実は八つ当たりの対象にしてしまうこともある。
牛と鹿を同じ偶蹄類としているのは人間だが、放牧が始まると、牛の群れの中に自分たちも許されたかのように鹿の姿を目にする。牛は鹿を邪魔扱いしているようには見えないし、鹿も牛を怖れない。そこら辺のことはよく分からないが、あたかも同類であることを双方が認識しているかのように振る舞っている。
昨日塩鉢に少し塩を残したのも、鹿の反応に牛が同調することを期待したからで、きょう行ってみたらかなりの鹿の足跡に混ざり、新しい牛の足跡もあった。しかし、あったが、鹿の数の方が圧倒的に多い。第1牧区にかなりの頭数の鹿が侵入、もしくは住み着いてしまっていると考えた方が良いようだ。
牛には塩をやりたいが、鹿にはやりたくない。今の状態では、大半を鹿に食べられてしまうだろう。鹿に牧草を食べられ、その上え塩まで横取りされては、牧場をやっている意味がない。きょうは全頭がまた雷電様の近くに集合していたので、荷台に塩を容器ごと置いて様子を見たが、人や車には慣れても、塩への反応はもうひとつだった。ああして、あればっかしの牛にいつまで塩の給仕を続けなければならないのかと、かなり複雑な気持ちでいる。
3組のキャンパーが来ている。このくらいでも、途切れなければいいのだが。静かで、なかなかの雰囲気。CM撮影は1本決まった。
梅雨が明けたそうです。予約はお早めに。FAXでも予約や問い合わせに対応できるようになりました。ご利用ください。 入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。