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広々とした緑の草地にノンビリと草を食む牛の群れ、見晴るかすアルプスの峰々と吸い込まれるような青い空。そんな日はいい風も吹き渡り、”天空の牧”に抱くイメージを余すことなく目にし、感ずることができる・・・。
今日はそういう写真を用意しようと思ったが、なかなか見付からない。特に背景が青い空となると、不思議なくらいにない。で、思い出した、昨夏の天気を。日誌を開いてみれば、なにしろ8月の12日から9月にかけて1カ月ほとんど晴れたことがなく、さすがに日誌記録者はウンザリしている。9月も晴天日数は1週間あったかどうかというくらいで、さらに遡れば6,7月もやはり雨や曇りの日が多く、晴天が比較的長く続いたのは7月30日から8月11日ぐらいだった。
ずっと昔、外国から来ていた知り合いの男が雨の降るたびに、「日本は水の国だぁ」と言っていたのを思い出した。確かに去年のような天候では、彼の言うこともうなずける。
それでも牛はモクモクと草を食み、しっかりと体重を増やした。そして大きな事故に繋がるようなこともなく、元気に山を下りていった。今ごろ狭い畜舎で牛たちは、気ままに過ごせたひと夏のことを、懐かしく思い出すことでもあるのだろうか。
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行儀がわるいぞ!首が痒いと
もう、2月が終わる。1月は比較的ゆっくりと過ぎた気がするが、2月はあっという間だった。いつの間にか時は巡航運転に入ったようで、置いてきぼりにされないようにと少々焦る。