毎年8月最終の土、日曜日、「JALNEC」のメンバーが来て、祭りが終われば一緒に、夏を連れて帰っていく。去っていく彼ら彼女らを見送りながら、これでもう、夏は跡形もなく終わったという感じにさせられる。
以前はロシア製の車を愛好する同好の士だったようだが、今はロシア製ばかりでなく、いろいろな車に乗ってくる。メカに精通した人ばかりで、ちょっとした車のトラブルなぞ、愉しみながらたちまちのうちに修理してしまう。老若男女とも元気印を背中に背負っているようだ。
この人たちは食べることもなかなかウルサイく、30人近くの食事も男女入り乱れて手をぬかず、ブイヨンから始めていた。捕獲したばかりの鹿を提供したら、すぐさまハンバーグやカレーの材料にし、味見させてもらったら、これまた結構な出来栄えで感心した。
9月になると最初の週末は、また別の車好きの団体が、今度は本格的な秋を連れてやってくる。8月にこれだけ降った雨、さて今年の秋はどうなることやら。
”蕩児の帰還”を見送り、少し虚脱感を感じながら、小屋の外のいつもの見慣れた風景を眺めている。あれほど活気のあったテント場の面影は失せて、忍び寄る夕暮れの気配が、すぐそこまで下りてきた霧やかすかな虫の声と一体化し、秋の趣きを深めている。今夜は、暗い山道をゆっくりと下ろう。8月も今日で終わる。
山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては7月9,13日のブログをご覧ください。JALNECがキャンプ場のCを占拠した日も、まだテント場は他にA、B、Dとあり、悪天にもかかわらず他に2組のキャンパーがいました。