今朝は夏の空というよりか秋空を思わせるような雲が浮かんでいる。午前6時、気温13度、7月もきょうで終わる。やはり、いつもの感慨ながら、この月も呆気なかった。あと半月も忙しく暮らせばここの短い夏は逝き、季節は目に見えて秋の色を濃くしていくはずだ。里でも、盆が終われば秋風が天竜川の川面を渡る。
もう幾年前のことだろうか、30年ぐらいは経つだろう。朝日岳のテント場で去っていく人たちを遠くに見送りながら、一人取り残されたような思いをしながら、深い青い空を眺めていた。財布を忘れて途中から引き返したことともに、妙に晩夏のあの日のことを思い出す。
確かに都会からは猛暑の便りが届く。昨夜もそんな話をしたばかりだから、気の早いことを呟くようで気が引ける。しかしそれでも、8月の声を聞けば、何年もここの夏の衰えを見てきた者には、否が応でもそこに待ち構えている次の季節のことを思う。
それと、6月、7月のことを振り返ってみても、日々は淡々と過ぎていっただけで何も取り立てて思い出すようなことはない。いや、そう言い切ると、出番を待つ端役のような記憶がゾロゾロと出てくるのだが、主役級はやはり出てこない。ウーン、朝日岳でのあんなどうでもいい記憶がいまだに鮮明なのに比べ、最近のことは全く頼りない。
きょうは小屋に5名の予約が入っている。朝一番で小屋の掃除をし、露天風呂も期待されているからその準備をしておいた。相変わらず水漏れは止まらないが、風呂に入っている間に水が抜けてしまうような心配はない。それにしても、癪な話だ。
今年は林道の枝打ちとこの風呂に手を焼き、テイ沢や北原新道の草刈りができなかった。遅ればせながら昨日から北原新道の草刈りを始めたはいいが、あれだけ丁寧に刈っておいたクマササが思いの外に伸びていて驚いた。春先に人を案内して高座岩から北原新道を下りた時はこんなになるとは思いもよらず、やはり、草刈りの時季を逸したと言えるだろう。
都会はCOVID-19と五輪、まったく相反する両者が力比べをしている。長野県も昨日は35名もの感染者が出たと報じていた。こんな時期に五輪を開催することに異議を唱えた立場、なるべくTVは見ないようにして早くに寝てしまう。
巷にはCOVID-19に関しては風邪程度にしか考えない人もいると聞いて、これでは福島原発事故の影響を怖れて選手村で提供される福島産の食材を忌避する某国選手団、これもやりきれない政治の思惑が絡むのだろうが、これでは嗤えない。
O沢さん、それが正しい態度かもしれませんね。来るくると言ってもう何年も過ぎましたが、了解しました。
かんとさんから思いがけないお褒めの言葉を頂戴し、喜びました。本日はこの辺で。