Photo by Ume氏
久しぶりに雨が降っている。森や川もこれで一安堵していることだろう。牧草は生育を早め、そこを流れる初の沢のイワナや、アマゴも喜こべば、この頃姿が目立つようになった鹿たちも、この雨に刺激され生えてくる牧草の一番芽にありつけるから、やはり嬉しいと言っているはずだ。連日の枝打ちで疲労気味の人間も、思案の末、きょうは休みとした。
昨年は倒木にすっかり翻弄され、苦労した。通勤路のド日陰の周辺は土木業者に大方を任すことができたが、焼き合わせから迂回を余儀なくされ、また誰も手を出そうとしないテイ沢の倒木処理には1週間くらいかかっただろう。
丸太橋が無事だったことが救いで、救いと言えばTDS君が応援に来てくれたことも有難く、助かった。来る日もくるひも沢の中で、水に濡れながら何本ものモミの倒木とチェーンソーを武器に格闘し、大いに憤慨もした。それでも、終日耳にしていたあの流れの音が今も耳に残っているように、懐かしく思い出すこともある。
そして今年の枝打ち、牛の搬入と搬出で1年にたった2回往復するだけの大型トラックのためにやるのだが、まだ終わってはいない。コナシの木というのは、他の木の枝とは違い、異常なまでに上下左右奔放に徒長し、それらがやたらと絡みに絡み、どこまでもしつっこく作業を妨害してくる。
昨日も、1本の太ももくらいのコナシを伐ろうとして、いつも電線には細心の注意をしていたつもりだったが煩雑な枝の中を電話線が走っていて、それに絡んだ。幸い、コナシは伐り終わる寸前でチェーンソーを咥えて抵抗し、傾きかけた状態のままでかろうじて止まり、助かった。不安定な木の上で、枝につかまりもう1台のチェーンソーで丹念に枝をはらっていくしかないのだが、これ以上詳細を呟くのは控える。ともかく、無事に終わった。
一昨年は確か、テイ沢の丸太橋が流れてしまった。牧場の立ち上げ、山小屋やキャンプ場の受け入れ準備だけをしていれば、それまでの経験もあるから自分の思うように進めることができる。しかし、いつも伏兵が潜んでいて、敵も様々な手法で邪魔をする。
今年は、雪が少ないだけでなく除雪が終わっていて、初日から難なく上まで軽トラで行くことができた。こういう思いがけないこともあれば、covid-19のせいで、5月の光輝く山の牧場へどうぞお出掛けくださいとも言えないまま、あすから連休に・・・、ゲェ、きょうからだ。となればこうしてはいられない、予約がある、上にいかねば。
本日はこの辺で。