入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’17年「春」 (29)

2017年04月30日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                                     Photo by かんと氏(再録)

 昨日は夕方になってさらに4人家族が青天を連れてきてくれ、夜はお蔭で大人も子供も「無窮の遠(おち)」を眺め、語り、大型連休は良い滑り出しとなった。平和な牧の山小屋であり、野営場であり、ここには相応しい。
 
 望遠鏡の中に見える小さな光、大気の揺らぎのせいもあるのだろうが、木星は期待したほど鮮明な縞模様を見せない。それだけだったら、人によっては肉眼で見るのとそれほど違いを感じないかも知れない。
 ところが、その光の点に付随するもっと小さな点、木星の衛星がひとつ、ふたつと見えてきてようやく、それらを眺めている本人も、広大無辺の宇宙に少しづつ引き込まれ、魅せられていくのが分かった。ガニメダ、エウロパ、イオ・・・、いずれも特定できないまま、衛兵のように見える極小の光輝。
 あえて言えば、遠方の星々に対して望遠鏡の無力を感じれば感じるほどに、逆にそこに見えている仄かな光の存在に愛着が募り、地球の衛星であれ、もっと遙かな恒星であれ、天体であれ、個性化させていくことにに喜びが湧いてくる。例えば、牛飼い座のアルクトウルス・・・。
 葡萄酒に酔っぱらった羊飼いや、はたまた大洋を渡る船乗りが、夜空を眺めて勝手な名前を付けてみたくなった気持を、深い闇に点在する星たちが教えてくれる。



 北原のお師匠も来て好天の下、ドローンの実演。忠実な鳥のように、大空を飛ぶ。明日はまたUme氏の空撮映像を掲載の予定、ご期待を乞う。老師はこの後本家・御所平峠から高座岩へと出掛けていった。御年88歳。米寿万歳!

 5月の大型連休、小屋もキャンプ場もまだまだ余裕があります。お出掛けください。とりあえず、カテゴリー別「H28年度の営業案内」「続H28年度の営業案内」を参考にしてください。


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    ’17年「春」 (28)

2017年04月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                                                 Photo by Ume氏

 連休の前半が始まったというのに、山は静かだ。しかも、雪まで降ってきた。PCは乱れ、というか最近新しくしたルーターのせいだと思うが、よく分からないことがあって、折角書いた独り言は消えてしまった。

 見る間に牧草が白くなってきた。それでもかんと氏は夜になれば、絶好の撮影条件になることを疑っていない。TBIさんは明日からかんとさんと合流するとの連絡を受けた。きょうのコメントに「どしゃぶりでなければ」と言っていたTOKU氏も来た。他に、やはり天体観測に関心のあるN夫婦が来てくれている。この人たちはテント泊。昨年もやはりこの連休に来てくれたが、そのころはまだなかった露天風呂の話をしたら大変に関心を見せてくれた。しかしこの天気では、ご期待に添えることができるかどうか・・・。
 明日は北原のお師匠やUme氏も上がってくる。お師匠が氏のドローンに大変な興味を持ったことを知って、老師のために実演してくれることになったのだ。
 連休の始まりは、このくらいでいい。昨日立ち上げた電気牧柵の電圧は8千300ボルトと順調、とりあえず第1牧区の鹿対策は、万全にはほど遠いが一応済ませた。
 
 そうこうしているうちに、またあっという間に雪は消え、青空も時々顔を覗かせている。この時期の天体観測は木星が狙い目、そして夜半になればもう夏の星座が上がってくるという。

 5月の大型連休、小屋もキャンプ場もまだまだ余裕があります。お出掛けください。とりあえず、カテゴリー別「H28年度の営業案内」「続H28年度の営業案内」を参考にしてください。

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    ’17年「春」 (27)

2017年04月28日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 きょうは、昨日の天気を挽回するかのような深い、青い空が広がっている。大型連休を前に、随分と気前の良いことをしてくれたものだが、肝心の連休中もこのまま続くのだろうか。
 
 思いがけないことに昨夜ここは、室内でも気温は零度以下になったようで、水を出そうとしたら蛇口にも洗い場のコップにも薄氷が張っていた。昼に、キャンプ場のトイレの清掃をしようとしたが水が出ない。よく見ると、根本から水が噴き出ていた。慌てて小屋や管理棟の水道を確め、最後にキャンプ場にある2か所の流し場の点検をしたら、下の流しでも水道管が破裂していた。やむなく、貴重な水を排出口から放水するしかなかったが、こんなことは11年間のうちでも初めてのことで、驚くやら、腹が立つやら、水には本当に泣かされる。
 明日からの小屋の予約はカントさんだけのため、多少の不便は何とかしてもらえるが、それにしても修理は最短でも5月の1日になる、と。この1週間ばかりの間に、業者にはすでに2度も上がってもらっているだけに、これ以上の無理は言えない。
 いまやっとワインのコルクを利用して2か所とも、当面の止水を終えた。安堵。アフリカの砂漠で遊牧生活をするベドウインのように、できるだけ水を無駄にしたくないから、露天風呂にも注水しておいた。

 山室の谷の入り口、荊口あたりはすでに芽吹きが始まっていて、日毎に薄緑の透明絵具が塗り重ねられるように、森や林に一段と生気が感じられるようになってきた。野鳥の声もよく耳にする。松倉はいま桜が満開。

  5月の大型連休、小屋もキャンプ場もまだまだ余裕があります。お出掛けください。とりあえず、カテゴリー別「H28年度の営業案内」「続H28年度の営業案内」を参考にしてください。

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    ’17年「春」 (26)

2017年04月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

         Photo by Ume氏

 昨夜、高い所は雪だったようで西山(中ア)や、八ヶ岳は薄い雪化粧をしていた。予報ではきょうは良い天気のはずだったが、朝来た時の気温は昨日よりも1度低い5度、昼になっても気温はあまり上がらず、青空は見えない。

 朝一番で大沢山へ行ったら、鹿が50頭以上もの群れをつくり牧草を食べていた。こっちに気付いても様子を伺うだけで逃げようとしない。クラクションを鳴らしたらようやく、付き合いだから仕方ないなというような態度を見せて、森の茂みに面倒臭そうに逃げていった。そんなだから、30頭までは数えることができたが、先日仕掛けたくくり罠をまるでそれこそ「知っているぞ」と教えるかのように、その近辺を見事に避けて、群れは二つの流れになって走り去っていった。
 ああまでの態度をされては、捕獲に気合を入れざるを得ない。そう思いながら昼を終えて、第1牧区へ昨日の作業の続きをするため上がっていけば、対面する第4牧区の中腹に20頭くらいの鹿が出ていた。5時近くに作業を終えて下りてきてもまだ、同じ群れがあまり動きもせず同じ場所に相変われずのことをしていた。あそこは種牛を放牧するこの牧場にとっては重要な牧区なのに、牛が来る前に、草はそれこそ根こそぎ食べられてしまう。
 考えてみれば、牧場の管理のかなりの部分が鹿に関することだと言っていい。今やっている電気牧柵も鹿がいなければする必要のない仕事だし、通常牧柵の補修の原因を作るのも牛ではなく、鹿である。
 このごろ鹿がいなくなったと猟師は言うが、山に来れば、里で思っていることとは違うことが分かるだろうに。

 きょうの写真のような季節がもうすぐに来る。待ち遠しい。

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    ’17年「春」 (25)

2017年04月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                                                   Photo bu Ume氏

 昨日だけに限ったことではないと重々承知しているが、「うっかり」とすべきを「てっきり」としたり、「努めて」を「務めて」と変換を誤ったり、後で気が付き、頭が痛い。一回に何日分かを読んでくれる人もいるようなので、急いで訂正してみたが、遅きに失したか。今さら間に合わない間違いも多々あるだろうが、それらを掘り起こすのは諦めている。

 きょうは日も射さずに寒い。朝ここに着いた時の気温は6度だったが昼になっても変わらない。第1牧区の鹿対策用の電気牧柵を早く立ち上げなければと思いながら、水回りのことや雑用にかまけてしまっていた。仕事を開始した日は、同牧区に多数の鹿の姿を認めたが、その後は見ない。ために気が緩んでいたようだ。幸い、水源地の貯水タンクはまた行ってみたら水がいっぱいになっていたし、小屋の破裂した水道管も昨日で修復した。早昼を済ませたら、クマに気を付けながらきょうから電牧の作業を始めることにする。
 当面の問題である鹿に対して、まだ大型の囲い罠は誘引状態のままにして、仕掛けはしてない。大量捕獲を狙って、罠に鹿が安心して出入りするようになってからやる。くくり罠は4台ばかり仕掛けたが、捕獲の目的はあくまでも見せしめのため、大勢に影響するわけではない。あまり気が入らない。
 クマと言えば、昨日の帰りオオダオ(芝平峠)の手前の急斜面で、クマとおぼしき黒い動物を見た。車に乗ったまま近づいていくとガサゴソと音を立てて逃げて行ったが、違った。カモシカだった。クマとカモシカは〝慣れない″と見間違える。以前にもう少し上の方で、道路を横切り逃げ去っていく黒いカタマリを見たことがあるが、あれは正真正銘のクマだった。
 牧場は広いし、牧柵の立ち上げには深い谷にも入る。そこはクマの領域でもあるから注意が必要だが、水の流れる音や、鳥の囀りを聞きながら作業に集中していると、いつしか自分ひとりだけがそんな場所にいるということが、無性にうれしくなる。

 5月の大型連休、小屋もキャンプ場もまだまだ余裕があります。お出掛けください。とりあえず、カテゴリー別「H28年度の営業案内」「続H28年度の営業案内」を参考にしてください。
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