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入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「冬」 (57)

2019年02月28日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

 
 雨が降っているというのに、せわし気に鳴く椋鳥の声がする。家の西の隅に古い柿の木があり、熟した柿の実がたくさんあったころはそれを目当てに毎日やって来ていた。以来、椋鳥たちはあの木が気に入ったのか、最近暖かくなってまたよく来るようになった。この木はすっかり根が張り過ぎたため石垣の一部を崩してしまい、本当は伐ってしまった方がいいのだが、なかなかそれができないでいる。小さなころからすでに大木だった家の周囲のクリ、ケヤキ、スギ、それに2本の柿などはいつの間にか伐られてしまったが、この柿の木だけは残された。そのころではもう、干し柿など作る者は家にはいなかったはずだが、今となってはその理由など知りようもない。

 さてさてこの雨、入笠はどうだろう。雪になっている可能性は低いと思うが、氷の道と化していたあの林道のことが気になる。3月は幾つかの予定も入って、今から気ぜわしい思いをしているが、週末はできるだけは開けておくようにしている。ただ、冬季の利用者が現状のようならもう、そういう必要はないかも知れない。
 今冬は雪不足で、積雪による保温効果が期待できない分、配水管内の水の凍結は絶えず気掛かりなことだった。幸い、前回の21日に行った時も、水場には案ずることはないと言わんばかりにゴボゴボと水が溢れ出ていて、安心させてくれた。ただ、あの貴重な水があまり役に立たないまま再び土中に戻っていくのを見ていると、長い距離を流れてくるだけに、無駄骨を折らせたような気になったりもした。

 赤羽さん、いつも通信を頂戴し、大変に感謝しています。この呟きに疲れを感じているときなどは背中を押してもらったようで、お蔭で元気が回復します。3月13,14日は古い友人たちと1泊で近くへ出掛けます。また19日からは3泊4日の予定で上京することになり、すでにホテルの予約も済ませてます。その他に、これは4月になってからでも構わないのですが、地蔵峠が車で通れるようになればで秋葉神社と、ついでに周辺にも足を伸ばすつもりでいます。さらにか細い声ながら、冬の山支度をして来いと呼んでくれている春山と雪女もいますが、招待を受けるかどうかはまだ決めかねています。そんなところですの一応、お知らせいたします。

冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。






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     ’19年「冬」 (56)

2019年02月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


「お前、昨日の呟きからは、まるでブタやウシを食べるのが悪いみたいに聞こえたぞ」
「ああ大先輩、そうだったでござるか。あいや、某(それがし)もたまには肉もいただきます。ただ同じ生き物でも圧倒的多数の家畜は無視され、人のやさしさが少々偏ってはいないかということを、言ってみたかったのでのでござる。」
「まあ、それはそうだが、さりとて今更どうにもなるまい」
「それであります。今更どうにもなりません。ただ、例えばあれだけ畜産業で成り立っている国の人たちが、なぜクジラやイルカに対してはあれほどまでに肩入れし、同情的になるのか、よく理解できないのでござる」
「確かにな」
「ブタやウシに比べたら、クジラのような野生の動物の方がはるかに自由で、長生きもできるのでござるし」
「確かにな」
「昨年の秋、下牧していくウシが某に言ってましたでござる、シカが羨ましいと」
「・・・・・・」

 家の中にいて気付かなかったが、外に出てみたら結構暖かくて驚いた。車を走らせている間も、窓を開けていた。遠くに人工スキー場が見えていたが、何ともその眺めがきょうあたりは、一人だけ季節外れの服装をした人のように、周囲の雰囲気、景観と合わなくなっているような気がした。秋葉神社に行く予定を変えて、今週末は毎年恒例にしていることなので、入笠へ行くことにした。

 県の諏訪地域振興局が主催して、和食や中華など様々の分野から料理人16人が参加したシカ肉料理のコンテストが開かれたと、きょうの地方版で報じられていた。意外、でも何でもないか、最優秀賞は日本料理の料理人の手によるものだったと、納得した。「観光振興につなげたい」そうだ。
 ところで雄シカは秋にはたくさんの雌シカと交尾するらしいが、出産された小ジカが自分の産ませた子であると分かるものだろうか。

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     ’19年「冬」 (55)

2019年02月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 この月も、きょうを入れて3日、呆気なく過ぎようとしている。暖かい日が続くが、このまま季節は次の季節、春へと順調に向かうのだろうか。
 
 このごろ、野良犬や野良猫の殺処分を減らそうと努力している人たちのことを聞いた。もちろん反対などしない、良いことだ。ただ、そういう人たちに、家畜はどんどんされ人間の胃袋におさまっていくが、これについてはどんなふうに考えているのかを聞いてみたい。クジラをまるで身内であるかのように、捕鯨に反対する人たちにも同じ質問をしたい。もしかして、全員が菜食主義者なのだろうか。彼ら彼女らにはトリ、ブタ、ウシなどの家畜と、愛玩動物や野生動物との境界をどのように設けているのか尋ねてみたい。まあこんなふうに問い詰めても恐らく、シーシェパードのリーダーは別だろうが、大方の人たちにとっては心情的なもので、そこらあたりのことまであまり考えてはいないと思う。
 野良犬や野良猫が増えても構わないと思ってはいない。これは、野生鹿も同じで、その増加には手を焼いている。捕獲すれば殺処分と言って、殺さなければならない。歌にあるように、小鹿は愛らしい目をして可愛い。近付けば必死で逃げようとして、それでも駄目だと分かると声を上げる。昏倒させ、胸を刺す。と、後ろ足で最後の攻撃をしてくる。こういう光景を目にしても、ジビエなどと言って、キャーキャーする気になれるだろうか。
 しかし、ブタはもっと悲惨だ。生まれて80日もすれば"出荷"されてしまう。肉牛は、30か月だ。そういうふうに家畜は人間の都合で、できるだけ短期に成長できるように変えられていった。しかし、あの家畜たちも動物であり、しっかりと哺乳類としての本性を持っている。ブタは賢いから、自分の産んだ子ブタを他の子ブタと間違えずに授乳する。乳牛にすれば、人が手を加えなければ、自分の子を育てるだけの乳さえ出れば足りたはずだし、もと長生きもできる。
 人間も万年の長い狩猟採集民として、野生動物への愛情、感謝、畏敬、神格化などの感情を持ち合わせてもいただろうが、今や地球上に生きる大型動物の7割が家畜で、2割が人間さま、残りのたった1割が野生動物とあっては、最早そこまで増やしたブタ、ウシなど家畜に、憐憫など寄せる暇などないのだろう。
 
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     ’19年「冬」 (54)

2019年02月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 こうして見ると、このテント場(c)は右にかなり傾斜している。テントを張る場所は平らにしてあるが、以前はそれさえもしてなかった。特段苦情も出なかったがそれでもと思い、何年ぐらい前のことだろうある雨降りの日だったが、下から重機を持ってきて平らになるよう削って貰った。その後、近くから芝を剥いできて張った。テントが大型化し、タープの使用も一般化するようになると、かなり広くしたと思っていたテント場も段々とそうではなくなった。しかし、まだ他にもテント場は3か所あるから、心配してはいない。
 ここには夜間、人気がないとよく鹿が出没する。その落し物が散らばっているのに気付いてはいたが、特に差支えることもないだろうとそのままにしておいた。そしたら、気になる人もいることが分かって、その始末に努めることにした。と同時に、ここは人間さまの占有地であることを鹿に教えるため、とりあえず罠を2台仕掛けてみた。すると誘引の効果もあり、すぐに捕獲することができた。しかし、これだけでは教育効果が充分ではなかったらしく、人気のない夜は相変わらずここらをうろつくのを止めようとしない。今後も落とし物の始末はしていくが、ここが鹿には危険な場所であることを教えるのはどうしようかと迷っている。
 有害動物としては最近、鹿よりかもイノシシの方が問題になっている。豚コレラの感染原因として野生のイノシシが疑われているからだが、その対策にワクチンを混入した練り物の餌を使うとの報道があった。いかにも緊急の対策に思えるし、あまり効果も期待できそうもないが、行政としても何もしないというわけにはいかないからだろう。これ以上コレラがブタに感染しては困るから、その対策は豚舎の周囲を厳重に電気牧柵を設置するなどして、イノシシをブタに近付けないようにするにしても、他方コレラに感染したイノシシは自滅していかないのだろうか。毎年、牧場もイノシシには手を焼かされているから、そこらのことをもっとよく知りたい。
 冬場のイノシシの肉、特に脂身はブタなどより美味いが、いくら人間には無害だと言われても豚コレラ、大方の人には食指が動くまい。幸い県内では感染したイノシシは確認されていない。

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     ’19年「冬」 (53)

2019年02月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 一昨日、四徳から帰る時、入笠や権兵衛山がよく見える場所を通ってきたら、第3牧区の西斜面にはほとんどと言ってよいほど雪がなかった。ところが肝心の入笠山がどうだったかは、まるで覚えていない。入笠山は、伊那側からはあまり目立つ山ではなく、権兵衛山や釜無山の方がよく見える。「入笠山」という山名にしても、だから山の向こうの人たちが付けたものだと勝手に考えている。伊那側では明治のころまで「雨乞い岳」と呼ばれていたという資料を紹介したことがあるが、それも一部の人たちの間ではないかという気がする。牧場にいても個人的には、入笠山は付き合いのないご近所のようなもので、南隣の権兵衛山の方が身近な存在になってしまっている。



 四徳では訪れる人の形跡もない墓地や墓石を見てきたが、これが唯一の例外であった。誰が被せたのか、地蔵の頭に赤い毛糸の帽子が載っていて、足元には造花ではあるが花が添えられていた。右の石柱には「秋葉大権現」の文字が読め、この辺りからも火伏の神を祭る秋葉神社へ参詣する人たちがいたことが分かる。
 この秋葉街道と呼ばれた街道、現在は国道152号線だが、これが国道かと疑いたくなるような険路、難路も一部にはあって、とはいえ、昔から遠州と信州を結ぶ重要な道であったことは間違いない。
 四徳からは、中川村の中心へ行くよりも大鹿村の方が近く、人々は講を作りここから大鹿に出た後、秋葉に通ずる山間の長い街道を歩いていったのだろう。近年、大鹿歌舞伎なども映画になって大分人に知られるようになったが、このような芸能も、この街道を通り伝わったものらしい。

 理由もはっきりとしないまま、秋葉神社に参拝するのは長年の課題だった。それも、未知の部分が残る秋葉街道や、通過する幾つもの古い集落についても、神社に負けないくらいの関心がある。まだ地蔵峠は通行止めかも知らないが、歩くのはもう諦めて、とりあえず今週にでも車で行こうと考えている。

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