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雪原に描かれた風紋と青い空
住人が殆どいなくなった芝平の集落はあの日も寒かった。山室川の流れが淀む辺りは氷が張っていて、遠い昔のわが福島の集落を思い出させた。あそこに行けば、今は人の姿が絶えてしまったが、時は錯綜し、子供のころの北原少年や、一緒に遊ぶ自分もいるような気がした。
恐らく天然の氷で毎朝スケートを楽しんだ数十年前の福島の気温は、今の芝平と同じくらいだったと思う。もし、芝平にそんな設備があったとすれば、きっと今でもスケートができたのではないかと、頬に当たる刺すような風をその時は懐かしく感じながら思ったものだ。
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山椒小屋跡から始まる落葉松林の中の古道
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薄氷が張った山室川の流れ
・・・お知らせ・・・
突然ですが、3月の終わりまで都合によりこの呟きを休止いたします。病気、入院などの理由ではありません。
4月から再開するつもりでいますが、そのころには牧場閉鎖後の方針が今よりかはっきりとするかも知れず、またもしかすれば、この独り言の場などなくなってしまうかも分かりません。
それでも、入笠牧場及びその周辺の自然、そしてそこへ通う際に親しくなった芝平の集落、山室川の流れは、18年の間に過ぎていった時間と同じく何にも代えがたいものとなりました。
良い人に出会うこと、それに匹敵するのが、わたくしにとってはそれらの土地でありました。
この独り言が再開できれば、そのころには鳥が歌い、芽吹き始めた樹々の間を縫って春の暖かな日が射す頃でしょう。また、お会いしたいと思います、よろしくお願いいたします。
入笠牧場管理人 三沢拝