入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

       ’16年「冬」 (21)

2016年01月31日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 今日もまた、山に呼ばれて行ってきた。
 
 1月は昨年からの越年に加え8,9日と牧場には2度行った。それとは別に、芝平には4回ほど上り、そのうち今日も入れて大ダオ(芝平峠)には2度行ったことになる。牧場へはもう1度くらい行ってるような気もするが、はっきりとしない。
 どうやら北原のお師匠の”芝平・入笠病”が感染したのか、暇ができるとついふらふらと出掛けてしまう。そのお師匠は予後のこともあり、昨今は自重なさっている由、ならば不肖の弟子が、お師匠のこよなく愛する芝平の里を写真で撮って、ブログでお見せしたいという気持ちにもなる。
 
 昨夜降った雪だろう、上に行くに従い木々の枝にはまだたくさんの雪が残っていて、青空を背景にキラキラと日に輝き、時折風もないのに何かの拍子でそれらが一斉に舞う。無表情に見えた白い渓が華やかさと、明るさを増す。呼ばれて来たのだから、山は歓迎してくれてるのだろう。
 市道に入ってからの雪の状態は前回とあまり変わっていなかった。雨が降ったり雪が降ったりした後、強行した何台もの車が、轍をさらに深くしていた。恐らく猟師の車だろう。車の底がときどき雪面と接触するのが分かっていたが、走り続けた。幾つかの大きなカーブが難関だったが、ゆっくり入り、回り切るころに加速するようにして進んだ。ただ、対向車が来たらどうすることもできない。上っていくだけで精一杯で、下降する車によけてもらうしかなかった。
 実際、下り始めてしばらくして、1台の車が上ってきた。やむなく深雪に乗り入れたが、下りだったため事なきを得た。相手は大型の車にチェーンも付けた諏訪ナンバーの猟師たちだった。


  油小路・HAL・2001
 今日の大ダオからの八ヶ岳の眺めは、さらに積雪を増した山肌がまた格別に素晴らしかった。今日は新兵器を持って行ったので、それを利用してその目の覚めるような景色を1枚だけ撮ったのだが、失敗。写真はその失敗作。涙。 
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       ’16年「冬」 (20)

2016年01月30日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


  昨年の初冬、入笠牧場において県による鹿の高度捕獲実験が行われたことはこのブログにもかいたが、その手伝いをした際に知り合った射手のM氏から、久しぶりに電話があった。そのついでに、県下でも有数の射撃の名手に、最近の猟についても話を聞いてみた。
 氏によると、今年は雪の来るのが遅く、ようやく降ったかと思えば今度はドカ雪で、山に入るのが難しくなってしまったということだった。鹿、イノシシ、クマ、こうした野生動物が雪の上に残した足跡は、その動向を知る上で有効な手掛かりとなる。特にM氏のように、多くの場合が単独の猟のようだと、勢子をかけたり、何頭もの犬を放つわけではないから、降雪後の新しい足跡は頼りにしたい指標だろう。しかしそれも、50センチ、60センチもの雪になると、重い銃を背負い行動することは容易ではなくなる。仕留めるに際しても、搬出を考えずに撃てば、最悪の場合は折角の獲物を谷に放棄しなければならないこともある。
 ハンターの高齢化が言われて久しい。しかし実際は、若い世代が狩猟に必要な手続きや講習、面倒な銃の管理を押してまでもやるほど、猟に魅力を感じないということが、最大の原因だろう。寒い山の中で何時間もたつまを張ったり、深い雪の谷で雪まみれになって獲物の回収をしたりと、労ばかりの多い仕事である。
 今では、狩猟の醍醐味や面白さを知る人は年々減少するばかりで、そういう限られた人たちが高齢化しているということではないのか。狩猟ばかりでなく、山も、スキーも似た傾向にあるような気がする。


  HALはこんな日でも外にいる

 里は雨だが、上はどうだろう。明日からまた天気は回復するとの予報だが、さて。1月も終わる、長かったのか短かったのか・・・。雪遊びでもしているのか、外から子供の声が聞こえる。珍しいことだ。
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       ’16年「冬」 (19)

2016年01月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


  昨夜は友人の会社が主催した祝宴に招かれた。宴が終了後、例によって何人かと連れ立って紅灯の巷を彷徨し、大酌した。そのせいで今朝宅急便に起こされるまで眠り呆けていたらしく、時計を見たら9時半を過ぎていて驚いた。
 雨の一日、風呂に入り昨夜の酒気を汗で流し、なかなか進まない本の読書を再会した。

 書くかどうしようか迷ったが・・・、わずか50万円だか100万円だかの金を、大臣室で受け取る方も問題ではあるが、そんなはした金で重要閣僚の首を飛ばすことができるということも、考えてみれば怖ろしいことだ。また、そもそもこんな陳腐な案件に、政治家を介入させることができるという事実の方がむしろ、はした金の授受があったかどうかということよりも、問題ではないだろうか。
 大物と呼ばれるような政治家なら、特定の個人や団体のために口利きのようなことをするのは、止めるべきだ。政治家と繋がることで横車をいくらでも押すことができるとなったら、行政は限りなく乱れ、腐敗してしまう。金銭が動いたかどうかという以前のことだ。
 甘利氏は、こんなことで政治家としての身が汚辱にまみれてしまったことを悔いても悔い切れまい。これは、政治資金の問題というよりか、女性の下着を盗んだとかで嫌疑をかけられている某大臣にも似た、破廉恥罪のようなものだ。「矜持」を口にした甘利氏は、できるなら切腹したかっただろう。
 それにしても日本は平和、安逸をむさぼっている。
 「そういうお前はどうだ」
 「愚生は清貧、独居、禁欲の日々でござる」

 今日の写真は1月20日のブログでも触れた、最近芝平の上流に完成した砂防ダム。生憎この写真からでは、付帯工事の規模までは分からない。
 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年度冬季営業」を、参考にしてください。
 



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       ’16年「冬」 (18)

2016年01月28日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

   アンタレス周辺(再録)                                 Photo by かんと氏

 われわれの祖先である洞穴の住人が、火を手なずけることができるようになってから幾万年が過ぎたのだろうか。ここへきて燃焼にともなう二酸化炭素の排出が原因とされる地球の温暖化は、生命を育む特異なこの星の未来に、暗い影を落とし始めている。
 太陽はまだ50億年もの寿命があるということだが、われらの地球は億年もすれば膨張する太陽に焼かれ、やがてもっとずっと遠い未来には、のみ込まれてしまう運命にあるらしい。そんな未来まで、人類が存続するとはとても思えないが、そのことは思えても思えなくても、どうでもいい。しかしもし、もし、人類の名残である知性がしぶとく存続していたとすれば、それがどんな姿であろうと(肉体を脱ぎ捨ててしまっているかも)、億年はある。われわれには想像もつかないような方法でそんな問題も解決して、孤独な銀河の構成員の身分を保持している、と思っていたい。
 しかし現在のわれわれが直面し、模索していることは、そんな桁外れの次元のことではない。地球の温暖化を防ぐための対策であり、知恵である。その候補のひとつが久しく有望視されてきた原子力だが、さて人類はかつて洞穴の住人が成し遂げたように、原子力を「手なずける」ことができるようになるのか否か、その答えはまだ出ていない。

 それにしても万年の人類の歴史において、相も変わらず地球のあちこちで、争いは絶えることがない。人間の本性はあまり進歩できないまま、どこへ行こうとしているのだろう。

 入笠牧場から撮影された天体写真は、カテゴリー別の「入笠牧場からの星空」をご覧ください。また、入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年度冬季営業」を、参考にしてください。




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       ’16年「冬」 (17)

2016年01月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 前回、1月の19日に行ったときは芝平のはずれ、県道が市道に変わる少し先の分岐点まで、今年も除雪が行われていた。しかしそこからは、積もった雪が通せん坊でもするかのように道を塞いでいた。

 それが昨日行ってみると、猟師の車でも入ったのか、2本の轍がその先へも続いていた。つられるようにして車を乗り入れてみたら雪は深く、かなりの困難が予想された。約300メートル位も雪の悪路を行き、完成したばかりの例の砂防ダムまで来た。そこなら日当たりもよくて、引き返すことも、車を停車しておくこともできた。が、そこを過ぎてしまうともう、枯木橋まで行くしかなかった。もし、途中下手をして走行不能にでもなれば、身動きできなくなる危険性が充分にあった。そういう不安を抱きながらそのまま走行を続け、苦戦の末、とうとう枯木橋に到着することができた。
 上出来だった。それ以上無理する必要はない。方向転換と、駐車場所の確保に苦労した後、そこからは大ダオ(芝平峠)まで歩いて行くことにした。不安を抱えた左足の状態を知るには、手頃の距離に思えた。
 
 1年振りのスノーシューズで、新雪の上を歩くのは快適だった。毎日通ってた道だから、行程は読めている。細くなった山室川の氷結や、日の翳った木々の枝に付いた霧氷がいい目の保養になってくれる。谷の中の道のせいもあったが、風もなく静かで、冬の日差しが暖かだった。
 
 出発から40分、峠では八ヶ岳の絶景が迎えてくれた。いつものことだが、まず赤岳とその手前の阿弥陀岳、続いて権現岳や横岳の威容が目に飛び込んできた。雲一つない真っ青な空が引き立て役となって、雪をまとった八ヶ岳の複雑な山容や、さらにそこから延びる優美な裾野の、広大な雪景色が見えていた。
 
 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年度冬季営業」を、参考にしてください。
 



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