入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

       ’24年「夏」(52)

2024年07月31日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

   緑陰に涼む牛たちの様子を撮ったつもりだったが、果たせず!

 昨日は「災害級の暑さ」だったと、報道機関はまた新しい言葉を使って酷しかった夏の様子を伝えていた。40度を超えた地域も幾つかあったようで、ここ入笠牧場の気温も30度を超えるかと思ったが、正午少し前に29度に限りなく近付き、それが限界で3時前には26度まで下がっていた。
 あれが今夏の最高気温になるのかはまだ分からないが、今朝は6時の段階で水銀の最高点は16度と17度の間にあり、長袖のシャツをもう1枚肌着の上に着た。

 またしてもPCの「予期しないエラー」で写真を取り込むことができなくなった。気に入らないとすぐグズる我儘な幼児のようなもの、なだめる気にもならない、勝手にしろ。(7月30日記)

 配合飼料や栄養剤を小屋に入れておいたら、待ってましたとばかりにネズミがやってきてみんな食べてしまった。昨年のことだ。今年も、そんな物の置き場所などないと渋るのを無視して、牧場担当のO君がまた強引に置いていった。
 こちらとしても去年の中間検査でそれらの効果が出たということは知っていたから、やむなく引き受けるしかなかった。配合飼料2種、栄養剤、そして衾(フスマ)の計4袋を管理棟の土間に置き、ビニールシートと毛布をかぶせ、残りは管理人室の隣に置いた。
 しかしやはり、幾日もしないうちにネズミが嗅ぎ付けてしまい、以来、夜中にごそごそやっていた。

 対抗する手段は一つしかない。殺鼠剤である。それも以前にも呟いた1粒800円もするあれで、それだけでは足りないと、もう1種類別のタイプも用意した。どれもよく食べる。効果は出るはずだった。
 ところが先日すき焼きをし、鍋に蓋をしておいたにもかかわらず、豆腐が齧られてしまっていた。当然、肉も食べたであろう。味は決まっていたし、量的には二夜はいけるつもりでいた。
 頭に来て、里に下り、また殺鼠剤を仕入れてきた。合計すると、こんなことに要した費用が1万円にもなる。すき焼きはやられるし、餌はかじられるし、まったく手強い相手だというしかない。
 しかし、こちらの方は我儘な幼児とは別、まだ「お手上げ」とはしない。闘う。

 ついでながら一言、すき焼きに使ったのは牛肉ではなく鶏肉、これだけの近い距離にいて、さすがにアイツらの仲間を頂くわけにはいかない。

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 本日はこの辺で。



 
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       ’24年「夏」(51)

2024年07月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

 またキャンプサイトAの写真、他にも幕営地はBCDEとあります
 
 快晴、気温25度(AM7時30分)。確か、2年か3年前まではここの最高気温は30度を超えなかった。第1牧区の4頭三角点近くに設置されている温度計が記録したもので、探せばそれらの資料がどこかから出てくるはずだ。
 その後も温暖化は進んでいる。すでにここでも30度を超えた夏があったかも知れないし、それが今年あたり、それもきょうになる可能性もないわけではない。
 炎暑の夏を報じるニュースは毎日のように見るし聞くがが、その原因、対策、現状などについては以前ほど話題にされなくなってしまった。

 今年も先週の土曜日から、京都のK夫妻が来ている。7泊の予定だ。70歳を超えても元気な旦那さん、それに奥さん、毎夏ここにくるようになって、もう何年くらいになるのだろう。昨年は確か9泊という記録を残している。
 小屋でもキャンプ場でも猛暑を避け、快適に過ごすことができるだけでなく、ここを基地にすればいろいろな所へ出掛けることも可能だ。費用もそれほどかからないで済む。よく「1泊では勿体ない」と言って、連泊を勧めている。
 K夫妻は昨日は諏訪の温泉で入浴を楽しみ、今日は八ヶ岳山麓に新鮮な野菜を求めて出掛ける計画のようだ。

 富士登山については山梨県側が登山者の受け入れ方法を大きく変えた。また、現在のスバルラインの通行を車から鉄道方式に変える案もあるらしい。それらに対して言いたいことはいろいろあるが、とりあえず二つ。
 
 一つは、なぜ梅雨のど真ん中にわざわざ開山を行うのかということ。もっと天候の安定した6月の初旬、梅雨前にすべきで、そうすれば、今回の不運、不幸な事故だけでなく、今よりかも多少は登山者の混雑を避けることもできただろう。開山の期間が短すぎる。閉山したら、吉田口の新しく設置したあの扉はどうするのか。
 二つめは、悪名高き「弾丸登山」。報道は、無謀な登山者の姿ばかりを報じているが、準備を万全にして、登山している人の方が大多数だと思う。
 小屋泊まりしないことをルール違反のように言うが、夜間登山は富士登山の長い歴史がある。便所、避難所、そういう施設の不備を横に置いて、登山者ばかりをあげつらう、「日本一の山」が泣いてはいないか。
 行政への批判回避、小屋や関連する業者の利益確保、そういうことが背景にあると疑いたくなる点もあるし、報道にもそれらを調べないまま、興味本位に流しているだけではないかと不満に思う、違うだろうか。

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       ’24年「夏」(50)

2024年07月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨夜は9時少し過ぎに床に就き、夜中3時ごろに目が覚めた。しかし、あまり間を置かずに再び夢の中に陥ち、朝方は浅い眠りながら8時まで眠った。約11時間、自分でも驚く。
 疲労と、それを解消するために飲んだ栄養剤のせいかも知れない。

 富士見側の入笠に通ずる道路工事が大分進んだという話を聞いたので見にいった。その時、検問所の係の人に「いつも元気ですね」と声をかけられた。もちろんそれを素直に受け止めたが、その後で、単に軽トラを運転しているだけでもそんな声を掛けられるようになったのかと気付き、他人から見た自分の姿を年齢と重ねて想像した。
 
 キャンプ場の古い電気配線を整備するため下から4人も作業者が来てくれ、その際コナシの枝と接触していた電線を張り直してもらうため、コナシ1本とそれにまとわりついた山葡萄に似たツルも処理するという結構手のかかる仕事をした。 
 作業者が帰った午後になってもその仕事が終わらず、それにその合間には撮影の下見もあったし、水道の濾過装置の掃除もやった。
 止まれ、ここで一生懸命に働いたことを吹聴したいのではなく、11時間もの異常な睡眠の理由を考えていたら、そうともとられかねない話になりかけた。

 元気自慢はほどほどにして、それよりかヒルデエラ(大阿原)でクマの目撃情報が3件あったと昨日、畜産課から電話があった。富士見町、伊那市の高遠支所、そしてJA上伊那の畜産課経由で入った情報である。しかし、これでは状況がつかめない。
 同日の朝一番で、別件ながら富士見の役場から電話が来ていた。そういえば、富士見パノラマからも電話が来た。なぜこれと同じことを富士見町役場ではしてくれなかったのだろうか。
 目撃者が複数いたのだからまず間違いないと思うが、湿原を訪れる人は昨日もかなりいた。先述した、工事状況を見に行くときにその人たちの一部を目にした。そういう中でクマが姿を現したとは。小さいながらカモシカを誤認した可能性もゼロではない。

 この春テイ沢で一度クマを見た。あれは間違いなくクマで、ほぼ双方が同時に気付き、クマはクマササの生えた急な斜面を猛スピードで逃げていった。クマがいないわけではない、いる。ただし滅多には姿を見せない。人には敏感である。
 恐らくこれまで、テイ沢へ入渓した回数は誰よりも多いと思うが、沢へ行く途中の林道で一度見たことがある以外はその時と2回だけだ。
 あのあたりに散在する石塔、石仏、あるいは古道や旧登山道などの調査もしたから、今思えばクマにもかなり接近したはずだ。

 これから夏の最盛期を迎える。爆音機を谷の入り口に置いてみたらどうだろうか。少しはクマよけの効果がありはしまいか。

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 本日はこの辺で。明日は沈黙します。


 
 
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       ’24年「夏」(49)

2024年07月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

  このPHでは分からないが、かなりの急斜面、昨日はそこを軽トラで
 
 下界は酷暑、猛暑が続いているらしい。連日、各地で記録破りの暑さが報告されるなど、熱中症対策や注意喚起が盛んに行われているが、それらを遠くから見たり、聞いたりしている。
 
 冬が薄着なのか、夏が厚着なのか判断の難しいところだが、ここでは一年中毛布と普通の布団をそれぞれ1枚づつかけて寝ている。厳冬期にはさすがにそれに羽毛服を着たり、寝袋に入ることもあるが、仕事を始め、それが終わり山を下りるまでの7か月間はほぼ変わらない。
 それにある期間、炬燵に電気を入れるくらいだ。ストーブは使っても、当然ながら寝る前には消す。

 海抜ゼロメートルと比べたら、ここは標高1千700メートルほどだから約10度くらいの温度差がある。これまでも、標高2千メートル前後の日本の中級山岳の良さをかなり吹聴してきたが、気温だけに限って言っても、夏は誰にとってもここは快適であるだろう。
 もうすぐ7月も終わる。確かここの最高気温は例年7月の下旬だったような気がするが、だとすれば、あまりにも呆気ない短命な夏ではないか。里でも、8月の盆が終われば秋風が立ち、天竜川の川面の色も変わって見えるようになる。

 下界の暑さに苦労している人たち対して、のろけ話をしているように聞こえたら申し訳ない。しかしもう、そういう次の季節のことを考え始めている。
 昨年は8月からこの独り言の題名を敢えて「秋」にして、ご意見を頂戴した。都会なら9月が過ぎても酷しい残暑が続くのだから、いくら何でも早すぎるということだろう。
 それでも、そこかしこに忍び寄る次の季節の気配は少しづつ感ずるようになる。それを喜び、また寂しくも。

 昨日も小入笠の頭まで登っていけば、案の定多くの鹿がいた。その中には、もうかなり角の成長した雄鹿も混ざっていたから、アイツらも、腹立たしいがすでに次の季節への準備を開始つつあるに違いない。
 少々気の早いことを言っているのは承知ながら、暦を持たぬ動物にしてしかり、牧守だけが長い秋を望み、待っているわけではないのだと言わせてもらいたい。

 そうそう、電気牧柵の最終地点で電圧を計ったら7千ボルトあった。途中でアルミ線が切られているわけでもなく、充分な電圧だと言っていい。
 牛たちも、夜になると囲いに帰ってくるが、昨日あたりは大分活動範囲を広げたようだ。ここは変わらず、平和だ。

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      ’24年「夏」(48)

2024年07月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 午前8時、気温20度薄曇り。今朝は鳥の声が聞こえてこない。いつもに比べ大分目覚めるのが遅かったから、そのせいだろうか。牛たちはどこへ行ったのか、囲いの中にはいない。





 東京に暮らしていたころ「趣味は献血だ」などと言って、献血車を見ればよくその趣味を実行し、確か赤十字から小さなバッジが送られてきたこともあった。
 日頃は世の役に立っているなどという自覚はおよそなかったから、献血がせめてもの気持ちなどと言えば善人を気取るような話だが、もう一つ理由があって、それをすることによって自分の健康状態を教えてもらっていた。
 
 その結果がどんなものだったか今となっては記憶にないが、子供のころを省けば、腎臓結石と山で起こした事故以外で、病院の世話になったということはなかった。
 現在は高血圧と尿酸値が高いらしく、ついにある医療機関の軍門に下っていて、月1回の通院と、2,3か月に1回の血液検査を受けている。それが、相変わらずの唯一の健康診断で、多分10年以上になるだろう。

 で、昨日知った結果だが、特に医師から指摘されることもなく、大方のことが基準値内に入っていた。
 食材に関しては血圧が高い身でありながら、塩ほどその価値を認めている物は他にないし、酒は誰憚ることなく飲む。日頃特に健康に留意していることなどないに等しく、テレビでやたらと流れる「個人の感想」と言い訳の付いた健康食品の宣伝を眉に唾を付け、他人事のように見ている。
 
 最早この年齢になれば、執行猶予付きの身ながら、判決は決まっている。それでも、痛い、かゆいの苦労をせず、こんな快適な環境で暮らせていることについては感謝してもしきれないほどだ。昨夜はそんなことを考えながらついつい深酒をしてしまった。
 
 宗教観というほど大袈裟なものがあるわけではないし、特定の宗教を信ずることもない。葬式も必要ないし、戒名も要らない。
「千の風になって」という歌が流行ったことがあった。訳者にはケチを付けたいところもあるが、あの詩の心境に近い。
 
 ここにもいい風が吹いている。きょうの独り言はこれ以上続けると、どこへ行くかわからないから、牛の様子でも見に出掛けよう。

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 本日はこの辺で。




 
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