以前はたしか「老人憩いの家」という名を冠してあったと思う。いまはその「老人」を落としてあるようだ。これからそこへ行く。ここには湯がある。それほど広くはない。4~5人は入られる。温泉とはしてあるが沸かしてあるのだろう、きっと。市内に住んでいる人の利用料は安くしてある。市の施設だから。送迎バスもある。1階にはデイサービスとある。行くと歌声が聞こえて来る。ここにも湯があるらしい。弁当も食べられるらしい。1階は利用したことはない。いずれ利用する日が来るだろう。生き長らえていれば。広い畳敷きの休憩室もある。暖房が能く効いている。事務所の方もとても親切だ。一度ここに来た。お世話になった。わたしと同年配のような方が多かったように思う。いまからそこへ行って来る。勇気を出して。奮い起こして。なんでもこっそり隠れているのが性に合った、ごくごくコウモリ小心者だから、人の目に付くのを躊躇する。本と蜜柑と水が入ったペットボトルを持参すれば、休憩室でもしばらく過ごせそうな。
おお寒い。さむさむさむ。ジャンパーを二枚重ねて来ているので身動きが取れない。着膨れの雪達磨さんだ。でも、庭の梅の花がもうほころんでいる。紅梅白梅は寒くないのかなあ。そんなことはないと思う。じゃどうしたんだ? 僕は答を探す。あった! 僕の目を明るくするためだった、この世を輝かすためだった。名解答が見つかった。たしかにそれを見ている僕の目は明るくなっているし、この世はその一部分に過ぎないだろうが、その輝きを受け止めてきらきら輝いている! 今日は2月9日。いまは午後の1時。予報では夕方掛けて雪がちらつくらしい。おお寒い。さむさむさむ。ハックショーン!