あけぼの

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朝日に輝くハウスナンバー

2015-02-08 09:28:53 | 旅行記、多文化教育、国際

早朝散歩から戻ると黄金板金で表示した我が家の番地が朝日を受けて輝いている。大きい家は建てられなかったが好みの入母屋式、石州瓦と家番号の数字だけが目立つ。早春には砂埃の舞う三多摩の農道に囲まれた一角、周囲は畑だったが33年も経つと建売住宅が建ち出して人通りも増えた。自らの設計のこの家、建てた当初は和洋ちゃんぽん、ステンドグラス入りの目立つ建物、内部は機能性に長け、使い易く便利だと思って住んできた。風当り、砂埃当たり、泥棒あたりの環境で、JR駅に近いのが唯一の利点だが、2軒目の家として役立ってくれた。狭い客間ながら旅会とか七夕の会など、集会もよく開いてきた。子供たちも高校、大学生時代ともこの環境と利便性を楽しみ、娘は社会人として我々夫婦の不在中も活用したのだから意義はあったはず。20年間のアメリカ生活を経て帰国してからもなお便利に感じられる住居だ。午前、午後ともに日当りがよくシニアの暮らしには好都合、特に南側は眼下の四季が見晴らせて開放感がある。自然現象に耐えてあと10年存続してくれれば申し分ない。畑の中のこの環境について「掃き溜め地区」と形容した人もいるが、住めば都、偽のステンドグラスも剥げかけたが、朝日に輝くハウスナンバーのこの家がいたく気に入っている。(自悠人)