あけぼの

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バリ島は叫ぶ「お金を落とせ!」と  

2009-02-02 18:15:06 | ブログ

多くの日本人がなぜ気安くバリ島に行くのか不思議であった。西洋的ではないし日本からは遠い。だが何か魅了するものがあるに違いないと、老若男女が靡くバリ島に私も遅まきながら行ってみることにした。今回は覗くつもりの駆け足観光だったが、日本人の趣向にあう土地柄と見て取った。車を3人でチャーターし、6000円なりでキンタマーニ高原まで往復観光した。途中多くの村々を通った。民芸品、食べ物、衣類など観光客相手の店が並び、観光客にいかに金を落とさせるかが島全体の目的のようであった。木彫り、石細工、バティック、家具、銀細工などの工場を見学させての販売や客の呼び込みにぬかりはない。コーヒー園で試飲もしたがコスタリカのと比較したら月とスッポン、猫の額のように狭かった。だが商才には長けていた。道端のバンコ・ドリアン、マンゴスチンは美味だった。

 インドネシアはイスラム国家、だがバリ島はヒンドゥー教徒の集合体でお寺はインドのマドライの寺院に似ている。島自体の面積は東京都の2倍、道が狭いので通過に時間がかかるが面積は結構広く感じた。目に入る緑は生き生きとして熱帯のそれ、太陽と降雨がもたらした草木も濃緑に輝く。王制で繁栄した建築や伝統文化も保護されており、3000に及ぶお寺があるというほど信仰も厚い。村中心の共同体社会で暮らし向きも豊かと察した。地形も変化に富んでおり土地は肥沃、聖なる山、アグン山(3300m)を頂き1500mの高原には湖もあり、熱帯ジャングルもあって自然は美しい。近年観光化されて海辺にはリゾート・ホテルが建ち並び、マリン・スポーツを目当てに若者が集まる。山間でのラフティング、サイクリング、乗馬とあらゆるレジャーの可能性が人を招く。観光客の60%が日本人だという。グアム同様、どこでも日本語が通用するのでリピート組も多いわけだ。自悠人


また来たぞ、「間違い請求書」

2009-02-01 22:31:17 | アート・文化

アメリカに住んでいると問題が向こうからやって来る。このたび鼻血で医者にかかって支払い終えたはずの請求書が二箇所からやってきた。それも一か所は二度、三度と来続けるのだ。督促状も追っかけてくる。ほっておくとそのうち「Take action (訴訟)するぞ!)と驚かすことだろう。昨年暮れ、それに抗議し、「わかりました。このレシートのコピーを請求書発送本部に送っておきますからもう気にしないでください」と言った担当の女、リンダにまた抗議に行ったら、他の人に話して!」とそ知らぬ顔。他の女性が発送本部にレシート番号を電話し、「もうこれで請求書は無視してください」と言ったがまだ安心できない。同じプロセスを暮にワイフがやっているからだ。理由を察するに、リンダがレシートを投函しなかったか、郵便が本部に届かなかったか、だろう。アメリカは先進国とは言え、郵便がちゃんと届かない情けない国なのは事実だが…。もう一つの請求書は苦情を言いにオフィスに行ける場所にないから問題だ。支払い先と請求書発送元とは通常分業で、この医者派遣組織にはビルディングさえないという。

 ある大学教授がその大学のブック・ストアのマネージャーについて言ったそうだ。「仕事についている人はいい人間といわれるだけではだめ。能力がなければ」と。教授たちが事前に注文した教科書がいつも新学期に間に合わず、学生は教科書なしで教室に来ることが多かったからだ。まさしくその言葉通りだと思う。能力がないと傍に迷惑をかけるからだ。我が家が間違い請求書を受け取った回数は一度や二度ではない。向こうのミスがこっちの責任になって脅される国、これがアメリカだ。

かつてアメリカにある日本企業の事務をしていた友人が「アメリカではすべての支払いをコピーして証拠を残しておかないと大変なことになる」と言っていたが、本当に、今回も一枚のレシートのコピーで救われた。口答だけの約束や言動はあてにならないのだ。間違いの原因はそこで働く人の能力が問題であることが多いのだが、問題が発生しても組織はなかなか責任をもたないから埒があかない。だからか、じきに訴訟となる。支払った領収書またはそのコピーを保管し、提出しない限り督促は止まらない。訴訟と契約の国といわれる所以がそこにあるのだろう。(自悠人)