かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

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36年払いの和解金

2015-08-11 | 事例
サービサーとの和解契約書を見せてくれた。
「元金は2200万です。この10%を相手は主張しましたが、当方は5%を主張し、
 結局は支払い方法に色を付けて8%つまり総額176万で妥協しました。」
「ああ、あいうえ順でもABC順でも必ずトップになるあのサービサーですね。
 結果として、残額の何%で決まったとは言いますが、何%のしましょうと言う交渉は、
 聞いた事がありませんよ。それはそれとして、ちょっと高いかもしれないが頑張ったですね。
 それで色を付けてた支払い方法とは?」
これで驚いた。

毎月4000円を440ヶ月支払うとある。36年以上。今の支払者が生きている可能性は微妙なところ。

「この交渉は、総額ではない。要は私は、月に4000円以上は払えないと主張し、相手がそれを認めたのです。
 後は支払い期間の長短さえ決めればよかったです。
 私も440回払いなんて夢にも考えませんでした。でもそれで決まっちゃったのです。
 ここに相手が正式に捺印した契約書がありますから。私が捺印して送り返し、
 後は何時まで第1回の4000円を振り込めば正式に成立です。」

ただ嫌らしい文句が一つある。
「支払者が2回以上払わないか、または支払いが遅れた場合は、サービサーはこの契約書を破棄し、
 再度協議をし直す。ただしその場合は今までの支払い分を元金から引いた額を元金とする。
 その他の条件は、過去の条件に捉われない。」となっている。
公正証書までにはなっていないが、あくどい事で有名なこのサービサー、
2回くらいの延滞は直ぐに起こるだろう。
そしたら支払条件を変えて、また契約しなせば良いと思っているだろう。
あるいは最初から、これを狙っているかと勘繰りたくなる。

「支払額が多くても少なくても、それが続いている内は借金が残っているという重圧が絶えずありますよ。
 貴方も出来れば一括返済に切り替えたいですね。
 この契約はこのまま結びましょう。するとこれ以上に悪くはなりません。
 其のうえで。支払条件の変更を申しこみましょう。
 
 面倒見て呉れる人が出来たと言って、総額を値切ってください。私は50万にはなると
 思います。どんなに悪くても80万でしょう。
 それ以上高かったら、今の440回を続けましょう。」

発生して13年もたった債務。いくつのサービサーを振り回されただろうか。
サービサーも普通では回収不可能とふんで居たに違いない。

それにしても440回の回収は本当に回収するつもりだったろうか。