今回の青山お散歩の目的は、骨董通りにある伊勢半の紅ミュージアムにいくこと。
昔の日本の口紅は、紅花から抽出する色素からつくられていて、おちょこみたいな器にちょっと水をつけ、紅を溶いて使っていました。時代劇や映画でも、筆で色をつけているシーン、みますよね!伊勢半は、その紅花からつくる紅の技巧を、江戸時代から受け継いでいる今や唯一の会社です。
その伊勢半本店が、紅の歴史や製造方法、紅にまつわる文化などを紹介するスポットとしてオープンさせたのが「紅ミュージアム」。
和菓子のとらやさんの虎屋文庫と少し性格が似ているでしょうか?そんなに広いスペースではありませんが、関連の本なども閲覧できますし、実際に紅をつけてみることも!
純度の高い良質な紅は、赤じゃなくて玉虫色なんですって。それに水をつけて溶くと、きれいな赤色になるのです。紅は、つけるとその人の肌質に合う色合いに変化するそうです。水の加減でうすいピンクにもなるし、必ずしも舞妓さんのような真赤な紅になる訳じゃないんですね。自然のものなので、アレルギーの方にも安心なのでは。もちろん、ここで購入することもできます。
一通り室内を閲覧した最後、紅花からつくったお茶をいただきました。紅花は、体をあたためる効能もあるので、紅花で染めた赤い着物を着ると暖かいともいわれていますが、お茶も同じ効能があるみたいです。・・・最近、足が冷えるんですよね。暑くてあせもができそうなくらいなのに、なぜか足首から先が冷えてしまっているので・・・うれしいな。
そして、お茶菓子に出されたのが、金沢の老舗菓子屋、森八の「長生殿」。日本の三大銘菓に挙げらているお菓子です。なんと、「長生殿」の赤Ver.は、伊勢半さんの紅をつかってるんですって!知らなかったー。普通の色素をつかっているのかと思っていました。そう思っていただくと、さらに味わい深く感じられます。
色素・・・ワタシが和菓子でつかっているのは、「紅清」のもの。中城先生から教えていただいたものです。やっぱり、スーパーで売っているものだと色がきれいにでないし・・・。粉末の色素を少量づつ水に溶いて使います。3色あればたいていの色ができるので絵の具みたいですね(笑)。でも、赤は「花紅」と「真赤紅」とでは全然色が違うので、これは使い分けてます。
伊勢半ミュージアム HP ※入場無料
東京都港区南青山6-6-20 03-5467-3735 11:00~19:00 休:月
骨董通りをずーっといきまして・・・六本木通りにもうすぐぶつかりそうなところの左手です。
8/27放送のNHK「おしゃれ工房」でも紹介されるらしいですよ!(「篤姫」にちなみ江戸女性を取り上げた企画みたい)。
森八 HP
18代目を数える金沢の老舗。「長生殿」、小堀遠州が命名がしたものだそうです。