「青田」(あおた)
1.稲が生育して青々とした田。夏の季語
2.まだ実らない稲田。
3.無料で興行物を見る人。また、無料。ただ。
守貞漫稿「京坂観場に銭を与へず看之等を方言にて青田と云ふ。
今は諸事に銭を与へざるを青田と云へり」
《広辞苑・第五版》
田んぼの田の草取りも一段落して、稲の苗が成長して田んぼの面を覆い尽くす様子です。ほんの少し前までは水面が見えていた田んぼが、今は稲の葉に隠れて見えなくなっています。
明治以前は、こうした状況になるのは土用の頃だったそうですが、今では稲の品種改良、早稲(わせ)化が進んで今頃が既に青田の季節となっています。
1,2 の意味に関しては現在目にする田んぼの様子を思い浮かべれば直ぐにそ
のとおりだと言えるのですが、3 の料金を払わない人を指して言う言葉というのは初めて知りました。
お金という「実」が入っていないので青田と呼ぶのでしょうか。
青田の上を風が渡れば、「青田風」。
青田の稲の葉が一斉に揺れ動く様は「青田波」。
青田の上を波となって押し寄せ、駆け抜けて行く風に涼を求める季節が今年もまたやって来ました。
オリジナル記事:日刊☆こよみのページ 2008/07/16 号
*http://koyomi.vis.ne.jp/doc/mlko/200807160.htm より
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