〈リバイバル・アーカイブス〉2023.8.7~8.21
原本:2019年8月21日
2019年7月30日 7:46
ある夏の暑い日、家内が玄関の橘(たちばな)の鉢植えに、葉っぱを食べる小さな白黒まだらの幼虫を発見しました。アゲハチョウの幼虫と思われます。
7月30日 7:47
このままでは葉っぱを食べつくされてしまうので、虫籠で飼うことにしたようです。
7月30日 7:48
ほとんど動き回ることをしないで、四六時中ムシャムシャと葉っぱを食べる幼虫はみるみる大きくなり、すぐ緑色の幼虫に変身し、体もどんどん大きくなりました。
籠の下に転がっている丸く黒いものは糞(ふん)です。また、右下の黒い固体と液体の混じったものは蛹になるときに、体からまだ未消化の食べ物が残らないよう出した最後の糞です。
7月30日 18:39
ふと蛹(さなぎ)になりそうな気がしたので、小枝を入れてやると、急に動きだし、その後糸を出して蛹になる準備をしました。
7月30日 18:43
この日の朝は幼虫の姿の「蛹」であったものが、夜には蛹の形をした「蛹」に変身しました。
8月1日 6:37
2日後の朝、蛹の色が変化し、見事に小枝と同じ模様になりました。
8月2日 7:36
鳥やほかの昆虫に狙われないように、保護色になっていると思われますが、実に複雑な模様ですね。
8月4日 6:34
目のない蛹にどうしてこのような細かい迷彩模様が作れるのでしょうか?
8月7日 6:59
そして、一週間が経ち大ききな変化もないようですが、前の角の下が目玉のように黒くなっているようにも見えます。
8月7日 7:00
蛹は黒っぽい枝にはこのような蛹に、緑色の葉っぱには緑色の蛹になると資料には書かれていました。
8月8日 8:08
次の朝、蛹の模様がおおきく変化しました。
8月8日 8:10
蛹が透けて見え、アゲハチョウの体の縦スジの模様が見えてきました。
8月8日 8:12
横から見ても体の筋や羽根が折りたたまれているようにも見えますね。
8月8日 8:18
黒い複眼や巻いたストロー状の口、折りたたんだ羽根のスジ状の紋が見えます。
8月8日 9:32
家内に「たいへん、たいへん!」と呼ばれ行ってみると、すでに蛹からかえった成虫が羽根を伸ばしていました。
その美しさは、幼虫から蛹になり、このきれいなアゲハチョウになる姿を見てきた私にとって、ひときわのものでした。
8月8日 9:35
あっという間の羽化で、きれいなアゲハチョウが誕生しました。
8月8日 10:17
羽根も次第に伸びて、いつ飛び立つかわからないぐらいになりました。
家内が念のため、表玄関の橘の植木を室内に入れて、チョウを安心させようとしました。
私の観察はここまで、会社に出勤。
8月8日 11:09
時折羽根を広げて、羽根を乾かしているのか、飛び立つ準備をしているのか...
そのうち、カメラに驚いたのか、飛び立つ形で下に落っこちて、植木鉢につかまりました。
「どうしようか、どうしようか...」と家内が迷ったあげく、ドアを開放しましたが、チョウは植木鉢につかまったまま、飛び立とうとしませんでした。
まだ早いと思い玄関ドアを一旦閉めて様子を見ることにしたそうです。
8月8日 11:09
そして、そのあとしばらくして植木鉢を動かすと植木鉢から離れたので、玄関ドア開けると、羽根をバタバタさせながら地をはうようにして、玄関の階段前まで進み、玄関の階段から大空に飛び立ったそうです。
私はこのアゲハチョウを見送ることはできませんでしたが、家内によると玄関から飛び立ったアゲハチョウは家の前を2回大きく旋回し、隣の家の間をすり抜けて消えたそうです。
これは偶然なのかもしれませんが、このアゲハチョウは自分の育った所をおしんで、新しい世界へ飛び立ったと私には思えてなりませんでした。
ありがとう...
写真撮影:2019年7月30日~8月8日
2019年8月26日(HN:アブラコウモリH )
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