国立公文書館で「高度成長の時代へ」という特別展をしているので、行ってきました。
上り調子に発展してきたと思っていたこの時代、日米安全保障条約の締結によって独立国家として認知され、主権を回復するまで、日本は戦争に敗れた貧しい島国だったということです。憲法の全ページも展示されていました。原本ではありませんけれど。
沖縄の返還をめぐるアメリカとの協定も、日本と琉球の複雑な歴史的関係や日本とアメリカの戦争の結果など、あらためて認識させられました。
お隣の国から飛来すると話題の大気汚染物質、日本だってモクモク出して空を汚していた時代があったのでした。そんな負の遺産も背負いながら、それでも“焼け野原”だった敗戦の時から、経済的には世界第2位までは登り詰めた真面目な国家であり国民であったのだと、いろいろな意味であらためて感服しました。
遠~い昔のように感じますけど、日本の歴史全体から見ればほんの昨日のこと、平成の一つ前の「昭和」の時代、20世紀後半部分のお話です。それぞれの時代、それぞれの責任を負っていた人々は、それなりにベストを尽くそうとしたのでしょう。振り返って批判するのは簡単ですが、わたしたちと同じよいところも弱いところも持ち合わせた人間がここまで牽引してきてくれました。
さあ、今からの日本、どんな道を選択して、こころがより豊かな社会を創り出していけるのか、一人ひとりが真剣に考え、行動しないといけませんね。そんなことを考えながら帰ってきました。