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5日でしたか、SIGNISからも賞を受けた映画『あん』、
奪われていくだけの人生だった中で、
それでも最後まで一生懸命生きようとした主人公の徳江さんが、
亡くなった後に残された録音メッセージの中でこう語ります。
「わたしたちはこの世を見るために、聞くために、生まれてきた。
だとすれば、何かになれなくても、
わたしたちには生きる意味があるのよ。」
樹木希林さんの演技が迫力がありました。
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自分の住む小さな世界で褒められたりチヤホヤされたり、
ささやかな仕事が成功して満面笑みで人前に出る
自分の姿ばかりをイメージしていると、
人と比べたり、誰かへの羨望感にとらわれたりして、
ほんとの人生が見えないまま過ぎてしまいそうです。
ほんとのキリストと出会えないままということでしょうか。
失うものがいろいろあるうちは、
徳江さんのこのことばはなかなか口にできないのかも知れません。
「(こんな自分でも)生きる意味があるのよ」と
深い確信のうちに神さまに感謝できるよう、祈りたいですね。