アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

蔦文也監督…あきらめが肝心

2008年09月23日 | Weblog
   蔦文也監督…あきらめが肝心

 「絶対あきらめない」この言葉、日本国民検定済み、いい言葉です。
 アスリートがよく使います。しかし、もう賞味期限切れていませんかね?食傷気味というか、口先だけになってしまってます。
 「絶対あきらめない」と、頑張って結果を出した人って1%にも満たないんじゃないかなあ。結果を出した人だけが、「絶対あきらめないと思って頑張ったのが良かった」と、マスコミに言います。見た目には、多くの人が結果を出してるように見えますが・・・。ほとんどの人が、「絶対あきらめない。そう思って頑張ったけど…結局、あきらめなければなりませんでしたー!」でしょうね。

 そもそも、地球上には、「絶対」は、ないですから。「あきらめない」う~ん、それは勝手ですが…あきらめなければならない状況になってもあきらめないんでしょうか?
 「絶対あきらめない」というフレーズを聞くたびに思い出す人がおります。

 「あきらめが肝心」の人です。それは、お亡くなりになりましたが、元池田高校野球部の蔦文也監督。「攻めだるま」の異名をもつ人。3点もリードされたら、もうあきらめる人でした。
 蔦監督も池田高校も…今は、高校球児はもとより、中年の野球関係者でも知っている人が少なくなってきているでしょう。
 蔦監督は、池田高校を率いて、甲子園に春夏通算14回出場し、37勝。優勝3回、準優勝2回でした。大変な実績です。

 自分を良く見せようなどという気持ちがない。「そのまんま」の人
1 3点もリードされたら、帰り支度・・・今の高校球界でこんな監督いませんよ。みなさん、「最後まであきらめない」蔦監督の時代も、「最後まであきらめない」と言っておれば、「いい人」でした。ベンチの後ろでふてくされているうちに、選手だけで逆転。「逆転かあ…しゃあないなあ」と、采配に出てくる。「絶対あきらめない」のではなく、「すぐにあきらめる」…スカーッとしませんか!
2 コツコツ当てるのは嫌だから、バントはしない・・・今は、プロ野球でもバントします。私も、プロならセコセコしないで、常にホームランを狙えよと思っています。「勝敗にこだわる」なら、「バント」もありですが、「勝負にこだわる」なら、全力で振り回すべきです。
3 1974年のセンバツで、部員11人で準優勝。「さわやかイレブン」ともてはやされた。黙っておれば、「僅か11人の部員を鍛えて、準優勝させた名将」なのだが、「さわやかでも何でもない。ワシのしごきがきついけん、ついていけんようになっただけじゃ。」(シゴキに耐えかねて、次々と辞めるから、11人になっただけ)」と、あっさり言ってのけた。
4 私立の野球名門高校からの再三の誘いにも、「私立だと、思いどおりにできんから」と断った。お金は…いらないんです。有名にもなりたくないんです。すでに有名だったけど。晩酌のウイスキーの水割りは、食事中の割り箸でかき混ぜます。気取りってものがない。失礼ながら、悪く言えば、肝っ玉が小さい。良く言えば、繊細・・・。それをカバーするために飲んだ?その飲みっぷりは、池田町(現三好市)を出て、三好郡にとどろいた!
 斬新!清涼剤。気分がいいです。こういう人に出現していただきたいですねえ。

 どうして急に、蔦監督なんだって?「絶対あきらめない」の全盛時代に飽き飽きしていたもので。あきらめのいい人って蔦監督だなって思ってさ。
 あと、鼻につくのが、「・・・なんで、応援よろしくお願いします」特に、スポーツ選手のインタビュー、締めは必ずこのフレーズ。高校生ならこれでもまだ許せるが、プロは・・・「私は、自分のためにプレイ(ファイト、レース)をしています。応援を強要するほど傲慢な人間ではありません。ささやかな願いとしましては、名前を覚えていただき、報道から、ああ!あいつ頑張ってるなと心の片隅に引っかけていただければ…」・・・これぐらいのことを言ってほしい。

 蔦監督が全国区にした、池田町は、合併で三好市となった。「池田」と名のつく町村が集まって、「池田サミット」が行われてきた。7市町あったが、合併で5市町になったのを契機に、サミットも解散。

 池田サミットに参加していた市町
北海道池田町
長野県池田町
福井県池田町 
岐阜県池田町
大阪府池田市
香川県池田町(小豆島町)
徳島県池田町(三好市)

 長野県池田町の町長が、社長を務める酒小売店の法人税や消費税を滞納していた。町税も、町長就任直前(7月)までの約8年間滞納していた。滞納額は「百数十万円」 会社名が、「丸イゲタ勝山商店」…丸い下駄を売る下駄屋さんではありません。滞納の理由は、「大型店出店などで業績が悪化、ここ10年ほどは赤字経営が続いているもんで…」ダカラナンナンダ!6月の町長選で訴えたのは、「硬直化した町政を民間の感覚で変える」だった。「民間の感覚=平気で税金滞納」ということですか?

 蔦監督の座右の銘は、「鍛錬千日の行、勝負一瞬の行」
 この言葉は使えます。用途多岐。一瞬でケリがつくことであっても、これでもか、これでもかという準備、二重三重のバックアップ体制を構築して臨めということです。交通標語の「注意一生ケガ一秒」も同源。
 長野県池田町長の場合、「滞納千日の行、失脚一瞬の行」ってところですね。