アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

環境保全と人の命 スタッドレスタイヤから 

2008年11月09日 | Weblog
   環境保全と人の命 スタッドレスタイヤから 

 冬道に備え、タイヤをスタッドレスに交換しました。タイヤは命を載せている…確かに。
 スパイクタイヤが許されていた頃は、圧雪でも、アイスバーンでも運転が苦になりませんでした。スパイクタイヤが禁止され、スタッドレスタイヤになってからは、冬道は怖いです。自分だけ注意していてもダメ。前後左右どこから車が突っ込んでくるか分からない。しかも回避不能。
 スパイクタイヤ禁止以降、スリップが原因の交通事故が20%増加。タイヤメーカーは、「滑りにくいタイヤ」を宣伝文句にしていますが、滑らないはずがない。ブレーキを踏んでしまったら、どこへ行くか分からない。ハンドルが効かず車が勝手に滑っていく…2度ほど体験しています。数少ない頭髪が全て逆立ちました。そのとき対向車がいたら終わっていましたね。

 そもそも、日本が、肝心の法令を変えずに、スパイクタイヤ禁止の法令だけを決めてしまった。これが、大きな間違いなのです。
 「環境保護の観点から、スパイクタイヤによる粉塵公害を解消するためにスタッドレスにした。どうだ!いいことをしたでしょう!日本は環境保護やってるんですよ。鼻高々!これで、日本も欧米並み!」
 環境保護という水戸黄門の印籠を突きつけられると、「NO」と、言うのは非国民の時代ですからねえ。

 スパイクタイヤ禁止のおかげで、何人犠牲になっている!スパイクタイヤに戻せと言っているのではないのです。スタッドレスタイヤで、安全に走行出来る道路にしますから、「どうぞ、スタッドレスタイヤで走行してください」とするべきでしょうということを言っているのです。

 欧米では、冬道の走行について…
1 冬道は、24時間乾燥した状態に保たなければならない
2 スパイクタイヤを禁止とする
 法令でこのようになっているのです。ですから、道路を乾燥した状態に保たなければ法令違反です。罰せられないよう、除雪は24時間やっています。融雪剤もガバガバ撒きます。車が錆びる?車が錆びるのと人の命、どっちが大事?除雪が間に合わなければ通行止めとします。罰せられないためには、通行止め…当然です。こうして、「人の安全」を確保できるようにしているのです。
 アメリカの場合、スタッドレスタイヤはありません。「オールシーズンタイヤ」で、夏も冬もOK。

 日本の場合、スパイクタイヤ禁止だけを欧米並みにして、除雪体制については、従来通り。
 従来通りとは…道路には、国道、県道、市道、町道…などそれぞれ管轄がある。高速道路はまた別の管轄。除雪もその管轄で行うので、「差」が出てくる。県道は除雪してあっても、市道に入ったら30cmの積雪などということが頻繁に起こる。
 お役人様方および下請け業者が除雪するわけで、ひどい状況があります。「朝9時より除雪」という地方公共団体もあるのです。9時なら、どこの事業所も出勤してしまっています。除雪していない道を!
 なぜ朝9時?「職員の勤務時間は、8時45分からですので、除雪に出るのは9時となります…」これだもの!地域住民の交通手段の確保、安全の確保などなにも考えていない。「自分たちの勤務時間に働く。文句あるか!何で、早出してサービスしなければならんのだコラ」ってわけ。6時から、除雪出動という地方公共団体もあるので、「なんとかしよう」という気持ちがあれば何とでも出来るのです。

 首都圏なら、住民サービスについては、成熟しているかと思っていた。そうじゃなかったですね。21世紀の今、救急患者たらい回し。断った側にもそれなりの言い分。自分たちは悪くない…「医者が1人しかいなくて手が回らない状態だった」「ベッドがなかった」「急を要するような連絡ではなかった」…患者はどうすればいいの…

 先進的と思っていた首都圏がその有様。地方公共団体、推して知るべし…除雪もさることながら、旧態依然だわ!言葉に窮すると、「決まりですから」「それは、係が違います」「担当のものが不在です」それらのセリフ、死語だと思っていたのに。シーラカンスだな。暴力団へ生活保護費として2億円を渡したときも、「手続き上問題なかった。市側に落ち度はない」と、記者団をにらみつけていましたから。「手続き・・・」つまり、形式だけしか見ない。「2億円」という金額は、なーんも関係ない。心が入ってないのです。 
 こんな塩梅ですから、「除雪体制を・・・」などと言ったら、「除雪?やってるだろう!バカモノ!」と一喝されるのでしょうね。
 
 スパイクタイヤの禁止で、金属のスパイクの代わりに、竹のスパイクを埋め込んだ、「竹スパイクタイヤ」が出ました。粉塵公害を起こさないので、いいというわけです。笑えるでしょう。本当の話ですよ。さらに、笑えるのが、竹ではなくクルミの殻を使った、「クルミ スパイクタイヤ」。埋め込むのではなく、粉砕したクルミの殻をタイヤのゴムの中に練り込んでありました。クランチチョコレート状態。何でクルミの殻だったのでしょうねえ?「栗のイガタイヤ」「ウニの殻タイヤ」「ハリネズミタイヤ」「ヤマアラシタイヤ」…これらも環境に優しい…。